目覚め
[2]次話
彼は走っていた、訳も分からずに、ただ自分とは何か違う、姿形は同じだがまるで獲物を見つけた獣のように追ってくる何かから逃げていた。
なぜ自分が追われているのか、追ってくるものはなんなのか、ビルが立ち並ぶこの町でなぜこんなにも静かで、人がいないのか、そして自分は一体何者なのか、彼は何もわからなかった自分自身の事でさえ、、、
はなしは彼が目覚める時までさかのぼる、彼は最初に見たのは白く見知らぬ天井だった、腕に違和感があり見てみると自分は点滴をされており、あたりを見渡すと小さな洗面台、小さなテレビ、そしてこの部屋の一つしかない自分がいるベットから病院の個室にいるとわかった、ふと時計を見ると午後一時を指している、彼は自分に何が起こったのかを知るために記憶を探ってみたがなにもわからない、必死に思い出そうとするが何もわからず自分の事でさえ忘れていた、彼は何か手掛かりはないかと思い棚などを探してみると財布とケータイがあった、財布の中から免許証が見つかり、自分の住所と名前が分かった、名前は「藤 聖也」、東京都××区在住、歳は25歳だった。彼は自分が何者なのかを確認できひとまず安心した、そして聖也は起きたことを知らせるためにナースコールを押してみたが一向に誰かが来る気配がない、10分、20分たっても誰も来ないというか人の気配がしなかった、人が日常生活でだす音が全く聞こえない、まるで死んでいるようだった、恐くなった彼はケータイを使い、片っ端から電話をかけてみるがつながらない、つながるのだが誰も出ないのだ、
「トゥルルル トゥルルル トゥルルル おかけになった電話は現在・・・」これが何回の続いている、何回目の電話だろうか、藁にもすがる思いでかけてみるとコール音が続いた後にガチャという音と共に人の声が聞こえてくる
「聖也君!ザザ、、無事なの?ザザザまどこにいるのザザザザザザザ、ツーツー」そこで電話が切れてしまった。聖也は不振に思い、カーテンが閉めてあった窓を開け外を見ると、町のいたる所のビルは窓ガラスが割れ朽ちており、見渡せど人の気配がしなかった、空は曇りこれからを案じているようだった、、、、、
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