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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第175話
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かのドライケルス帝の祖国の存亡の危機やドライケルス帝の子孫であるユーゲント陛下達の窮地について何も思わないのか。」

「ちょっと、ユーシス。そんな言い方をしなくても……」

目を細めてリアンヌを睨むユーシスの問いかけにアリサは焦った表情で指摘し

「……そう言えば最後のゼムリアストーンの結晶を手に入れる為に向かった”精霊窟”で”蒼の深淵”に見せられた”記憶”とやらではあんたは自身が死ぬまでドライケルス帝に仕えるみたいな事を言っていたわね。」

「あ……」

サラ教官の言葉を聞いたエリスは最後の精霊窟での出来事を思い出した。



「――――私の事は今朝初めてお会いした時にも伝えたように、私にかつての過去を話してもよい人物であると認める”力”を示したのならば話しても構いません。最も、万全の状態ではない今の貴方達が私に挑んでも私の兜すら砕けないでしょうが。」

「貴様……俺達を侮辱しているのか?」

「私は事実を言ったまでです。――――それと言い忘れていましたが、ラマール州全土の制圧も本日の昼頃に完了しました。なお、カイエン公爵夫人に関しましてはユーディット嬢の交渉に応じたヴァイスハイト陛下からの要請により処刑はせず、またカイエン公爵家はクロスベル帝国に仕える為、貴族として存続できるとの事です。」

「ええっ!?」

「絶望的な状況であったカイエン公爵家を救ったユーディットという方は一体何者なのでしょう……?」

リアンヌの話を聞いたアリサは驚き、エリスは不思議そうな表情で尋ねた。



「ユーディット嬢というのはカイエン公のご息女にしてカイエン公爵家の長女に当たる方だ。確か”才媛”として社交界でも有名な存在で、カイエン公爵自身も自慢していた方だ。」

「ユーディット・カイエン嬢の情報なら俺が西部で活動していた時も耳にした事がある……何でも彼女は妹のキュア嬢と共に元々内戦を引き起こす事に反対して、内戦後は自らの私財をなげうってまで民達に支援物資を送っていたそうだぜ?」

「そんな方があのカイエン公のご息女なのですか……」

「とてもあのカイエン公の娘とは思えないわね。ちなみに一体どんな条件を”黄金の戦王”に提示して、”黄金の戦王”はそれに応じたのかしら?」

ユーシスとトヴァルの説明を聞いたリィンは驚き、サラ教官は眉を顰めた。



「私も詳しい経緯はまだ聞いていませんが、何でも彼女自身がヴァイスハイト陛下の側室として嫁ぐ為、メンフィル帝国はヴァイスハイト陛下の要請に応じ、カイエン公爵家が貴族として存続する事とカイエン公爵夫人の命を奪わない事にしたとの事です。」

「なっ!?」

「ええっ!?カイエン公爵家の長女が自分達の領土を制圧した国の皇に嫁ぐんですか!?」

「しょ
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