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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
雨夜-レイニーナイト-part3/狐狩り
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れた兵に礼を言い、礼を言われた兵は遠慮しがちに謙遜しながら任務に戻っていった。
「黒いウルトラマンが陛下を浚うとはなんて不届きなことか!このギーシュ・ド・グラモンの魔法で…!」
「私たちでも敵わない相手に、あなたの魔法じゃ無理がある」
「…………」
麗しい憧れの女王への危害を企てる黒い巨人への怒りで、ギーシュは薔薇の造花の杖を取り出して意気込むが、すぐにタバサからの鋭い淡々とした突込みを受ける。現実は非情だがそれもそうだ、ドットメイジのギーシュ程度で一矢報いることができるなら、トライアングルクラスのタバサやキュルケは苦労しない。ギーシュはこれで何度目になるのかわからないくらい、肩を落とした。もはや言葉もない。
「ルイズさん、平賀君を探しましょう。黒いウルトラマンのエネルギー反応を、平賀君が操作するジャンバードっていうあの機械で追わせるんです」
ハルナが真っ先に、次に何をするべきかを思いついた。ジャンバードのサーチ性能なら、怪獣などの強大な生命反応を探知できる。しかしあれを扱えるのは、今のところサイト以外誰もいない。
「そうね、陛下のことも気になるけど、確かにその方法なら陛下を探しだせる可能性が高いわ」
モンモランシーも同意する。アンリエッタの安否も心配だが闇雲に探しても見つかるはずがない。もし見つかるようなら、今頃ファウストの居所を掴むことができたはずなのだ。
「…そうね。行きましょう」
ルイズは、ハルナの提案を最初は受け入れがたく思っていた。アンリエッタとサイト、この双方のどちらが大切か?それを聞かれると、自分でもはっきり答えることができないことを感じた。今までだったら、アンリエッタを迷わず選んでいたと思う。だが今はそれができない。選択したいとも思わない。
でも今は…仲間たちの提案が最もだ。
(姫様、ルイズを許してください。必ずお助けしますから、ほんの少しだけ…待っていてください)
さて、こんなしたくもない謝罪を心の中とは言わせたのだ。サイトには、会ったらきっちり罰を与えてやらなくては。


さて、その頃…。
「女王が黒いウルトラマンに浚われただと?」
「はい…」
そこは、トリスタニアの一角にある立派な屋敷の一室。その概観はとてつもなく立派で、一代の貴族がどれだけがんばっても稼ぎきれないほどの金を使ったことで立てられたことが伺える。主に客との会食を楽しむための大食堂の部屋にて、その二人はいた。
一人は銃士隊の副隊長ミシェル。そしてもう一人は、初老の貴族の男だった。
外は既に雨が降り始め、雷さえもなり始めていた。
「貴様、一体何をしておったのだ。このような事態を読めぬとは!幼い頃に拾ってやったというのに、無能を証明するためにこのような事態を招いたのか!?」
「申し訳ありません、閣下…」
初老の貴族…『リッシュモ
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