雨夜-レイニーナイト-part3/狐狩り
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りに不気味な演出で現れた、たった一言の文面に、サイトはぞっと背筋が凍りついた。
(警告…!?)
思わずサイトは、さっき窓ガラスが落ちてきた頭上を見上げる。だが、ここでおかしいことに気が付く。ここは確かに建物に囲まれている。だが…。
「妙だな。ここは…」
アニエスも、辺りを見渡して窓ガラスが前触れもなく落ちてきたことに妙な違和感を感じた。サイトたちがいる現在地点は、半径10数メートルの範囲内には二階建ての建物がなかったのだ。誰かが窓ガラスを蹴破ったのだろうかと思ったが、その予想さえも外れた。二階建ての建物が自分たちのすぐ近くにはないのに、落下してきたというのは、あまりにも不自然だった。
「サイト、どうしたのよ?」
「今のそれ…黒崎さんからの連絡でしょ?」
ルイズとハルナも、シュウから何かしらの連絡が来たのかと思ったがサイトが首を横に振った。
「い…いや、ちょっと誤作動を起こしただけだよ。気にしないで」
そう言って、何事もなかったかのようにビデオシーバーを閉じた。
(なんつー心臓に悪い着信だよ…)
しかし、内心ではたった今の謎の不気味な着信に対する動揺と、形のない恐怖を抱いていた。そして、これから先の自分に降りかかる未来に…強烈な不安を抱いた。
それから、ルイズたちも劇場に戻り次第、今回の騒動について説明されることになった。ルイズは不満を漏らしていたが、これもアンリエッタからの任務だと思って飲み込むことにした。
「あ〜あ、まったくもう、銃士隊の隊長さんは空気が読めないわね…」
キュルケはというと、いつもの修羅場的展開に期待をしていたのだが、残念ながら野暮が入ってしまったことで今回は見送りとなったことにちょっと残念そうにしていた。
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