インデペンデンス
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”の1と3をくっつけてB、テスタロッサのT……その二つを頭文字にしている。―――“ベアトリクス・テスタロッサ”、それが真の名前だ。ビーティーは本名を略したあだ名のようなものさ」
「ベアトリクス・テスタロッサ……だからB・T……」
「尤も俺自身テスタロッサ姓は嫌だし使いたくない。それに公に名乗ると色々不都合が多かったから、普段は略名の方を使ってる」
「テスタロッサ姓が嫌って……じゃあなんで本名に付けてるの? 嫌なら最初から付けなければいいんじゃ……?」
「閣下が割とマジ顔で説得してきたからな……無下には出来ん」
「閣下? もしかして……サルタナさんのこと?」
「ああ。んで、『そんなにテスタロッサ姓が嫌なら胸の内に溜まった物を全部親に吐き出してからにしろ』って条件を付けられている。だから言われた通り、あの女に怨みを全部ぶちまけた後に堂々と“テスタロッサ”を捨ててやる予定だ」
「テスタロッサを捨てる……!? そこまでの怨みがあるというの……?」
「当たり前だ! アリシア・テスタロッサの試作クローン13番として作り出された俺は、生身の部分が脳ミソぐらいしか無かった。閣下が見つけてくれるまで、俺には自由に動かせる身体が無かったんだよ」
「そ、そんな酷い状態で捨てられてたなんて……!」
「閣下に拾われた俺はサイボーグ手術を受けて、ようやく自らの意思で動かせる身体を手に入れた。管理局法ではサイボーグは違法なんだが、俺の身体を用意する方法が他には無かった。まさかクローンのクローンを用意して、脳を取り換えるなんて真似をするわけにもいかないだろう? だから閣下は違法覚悟で機械の身体を用意してくれたのさ」
「そうだったんだ……。エレンさんの事もあるし、サルタナさんってああ見えて何気に面倒見が良いよね……」
「しかし手術が成功したとはいえ、閣下は俺の存在を隠す必要があった。なにせサイボーグは管理局の嫌う質量兵器そのもので、尚且つ俺は失敗作とはいえプロジェクトFATEの産物だからな。当時から黒だったアレクトロ社や管理局上層部に気付かれるわけにはいかない。それで俺は公の場には姿を見せず、閣下に協力的な管理外世界に隠れ住んでいた」
「あ、だから私達がラジエルに行っても会う事がなかったんだ……」
「しかし不測の事態が起こらないとも限らない。そのため閣下は以降アレクトロ社やあの女の弱みを握るための情報収集を行ったんだが……何の因果かその過程でSEEDの情報を見つけ、お前達の裁判におけるジョーカーになったんだよな」
「道理でサルタナさん達が管理局とアレクトロ社の裏に関わる連中を一網打尽にできた訳だ。いくら“裏”の相手に手慣れてるからと言っても情報の用意が良すぎると思ったら、こん
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