インデペンデンス
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とあらゆる分野に応用が効く。武道風に言えば“基礎にして奥義”と言った所である。
彼女がいつの間にか凄まじい成長を果たしていた事を知ったフェイトは、「そういえば、なのはは過去の失敗を反省しないような怠け者じゃなかったね」とぼやいた。
「展開速度0.1秒未満の全方位自動防御魔法『ビッグ・シェル』。まだ0.3秒で完全とは言えないけど、マキナちゃんのアドバイスを形にした結果がこの新魔法だよ」
「防御時の一瞬だけしか展開しないから、魔力消費も身体にかかる負担も普通のプロテクションと比べて段違いに少ない。昔みたく負荷が蓄積するような事はなさそうだね。問題は砲撃だけど……」
「最近は私の立場が危険という事もあってステルス優先だから、シューターやバインドを適材適所に使う戦術を主にしてる。だから砲撃はいざという時に備えて普段は使ってないんだ」
「それは確かに私も良いと思うよ。……ピンクの光に飲まれるのは一度だけで十分だもん」
「?」
砲撃に飲まれた時のトラウマが蘇り、ガクガク震えるフェイト。なのはは自分の魔法が他人にトラウマを与える事に無自覚なので、疑問に思いながらもとりあえず彼女の背中を優しくさすった。
「ある意味マッチポンプ……というより飴と鞭か? ペシェって実は無自覚系女王様気質なんじゃねぇの? さっきの妙な悟りっぷりといい、色々変な女だな」
「私、叩いて悦ぶ趣味なんて持ってないよ!? というか変な女じゃないから!? ただ昔、フェイトちゃんと分かり合うために砲撃を撃ち込んだだけだから!」
「(かなり危険な女だ)」
「(そうとうヤバい女だ)」
「(ぶっちぎりでイカれた女だ)」
以上、アーネスト、カイ、ビーティーの感想である。なのはの言い分を聞いて彼らはこの率直な感想を抱いた訳なので、変な女どころではなかった。というか性格的にアレなビーティーが混じってる時点で、かつてのなのはの砲撃魔っぷりが伝わるかと思われる。
それから話が落ち着いた所で、118部隊の面々を解放したジャンゴ達はウルズへ帰還、フェイト達は要求通りノアトゥンへ撤退していった。なお、フェイトは最後までなのはと別れたくない様子を見せていたが、「いつか帰るからそれまで待ってて」となのはが言い聞かせた事で渋々納得していた。
「何だか初めて幼稚園に行くバスを前にして、親に駄々をこねる園児みたいだったな、アイツ」
「幼稚園児のフェイトちゃん……な、なんか想像するだけで犯罪臭がしてきたよ」
「?」
「ジャンゴは意味がわかってないようだが、私としてはそのまま汚れないでいて欲しい」
「にしてもビーティーがサルタナさんの関係者だったなんて驚いたよ。もしかして行方不明のエレンさん達が今どこにいるのか、実は知ってたりするの
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