インデペンデンス
[1/22]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
新暦67年9月19日、14時22分
「――――つぅわけで少し時間がかかりそうだから、ヘリの迎えは後で要請する。捕らえた連中は手筈通りに……ああ、集結していた局員どもはSOPの干渉で半壊したから、援軍が来ない限り当分は攻めてこないと見て大丈夫だろう。んじゃ、通信切るぞ、ジョナサン」
「ぅ……ん……? ここ、は……私は一体、何を……?」
「やっと目を覚ましたか、この寝ぼすけめ」
先程の戦いからしばらく経ち、フェイトはようやく本来の意識を覚醒させる。通信していたビーティーの声が真っ先に聞こえた事で一瞬硬直するが、それより自分の頭を支えていた柔らかい感触に気付き、彼女はまさかと思いながら振り返ると――――、
…………ワニ顔の魔導師がいた。
「いやいやいや!? もう顔バレしてるんだから、また被る必要ないよね!?」
「ん〜それがね、実はあったりするんだ。局員の中で私の顔をしっかり見たのは今の所フェイトちゃんだけだし、隠してるのは皆のためだからまだ言及しないでほしいんだ。……さっき判明した裏事情を聞いてから実はあんまり意味が無かったような気はしてるけど、万が一って事もあるからよろしく」
「だ、だからって……いやそれよりも、生きてたなら生きてたって教えてよ! なのはが死んだと思って皆、ずっと後悔してたんだよ……! 私も、姉さんも、はやても……! 特にヴィータは最も近くにいたのに守れなかったって、未だに自分を責め続けてるんだよ……!」
「うん、それ聞くとますます皆の所に駆け付けたくなるね。でも私の生存を公にするのは核兵器とか“裏”の問題とか、色々片付けた後にするつもりだった。諸々の危険を取り除いてから、堂々と会いに行くつもりだったんだ」
「そんなに待たなくても、今からでも行こうよ……! 一緒に皆の所へ帰ろうよ……!」
「ごめん、私は帰る訳にはいかない。まだ、やる事が残ってるんだ。それを終わらせてからじゃないと、皆だけじゃなく次元世界全てを巻き込む終焉が訪れちゃう」
「次元世界全てを巻き込む終焉? 悔しいけど私達はまた蚊帳の外にいたようだから詳しい内容は知らない……。けど、それだけ大きな問題なら皆で立ち向かった方が……!」
「そしたら相手も手段を選ばずに闇討ちとかで、ねちねちと追い詰めてくるだろうな」
フェイトの言葉に被せるように、ビーティーが否定の声を上げる。彼女の足元でまだ気を失ったままのアーネスト達の姿を視野に入れながら、フェイトはどうして否定されるのかと不快な視線を向ける。
「……なんでそんな事を言うの。私達じゃ無理だって言いたいの?」
「そのつもりで言ったんだが、納得出来なかったか?」
「出来ないに決まってるよ! せっかく再会できた友達をもう失いたくないだけなのに、ど
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ