第5話
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エリィは尋ね、エリィに尋ねられたロイドは扉をノックして声をあげた。
「――――すみません!いらっしゃいますか!?」
「………どちら様でしょうか?」
ロイドが扉に向かって声を上げると少しすると足音が聞こえ、そして扉から男の声が聞こえて来た。
「………クロスベル警察、特務支援課に所属する者です。とある事件に関してこちらの支社長さんの話を聞かせて頂ければと思いまして。」
「………………少々、お待ちください。」
ロイドの話を聞いた男の声は少しの間黙り込んだ後返事をし、そして足音を立ててどこかに向かった。
「さてと……」
「鬼が出るか、蛇が出るか……」
「扉が開いてみてのお楽しみね♪」
少しの間待っていると扉が開き、東方風の男が出て来た。
「―――お待たせしました。支社長が会われるそうです。どうぞ中へ。」
「ど、どうも。」
「……失礼します。」
男の言葉を聞いたロイド達は会釈をした後、中に入り、入口にいた男の案内によってある部屋に通された。
「やあ、よくいらっしゃいました。」
ロイド達が部屋に入ると眼鏡をかけた東方風の青年がロイド達を見つめた後、椅子から離れてロイド達の前に来た。
「初めまして……クロスベル警察・特務支援課のロイド・バニングスといいます。」
「ふふ……こちらこそ、初めまして。”黒月貿易公司”クロスベル支社を任されているツァオ・リーといいます。ロイドさんにエリィさん、ランディさん、ティオさん、レンさんでよろしかったですか?」
ロイドの自己紹介に口元に笑みを浮かべて頷いた青年―――ツァオは自己紹介をした後ロイド達を見回し、なんと初対面のロイド達の名前を全て言い当てた。
「な……」
「ど、どうしてそちらも私達の名前まで……」
「ふふ、タネを明かしますとクロスベルタイムズを愛読していまして。あなた方の記事を読んでファンになってしまったんです。それで失礼ながら、色々ツテを使ってお名前を調べさせてもらったんですよ。」
「そ、そうだったんですか……」
(おいおい……いきなり先制パンチかよ……)
(頭脳派のキレ者……納得です。)
(うふふ、しかも今日配属したばかりのレンの事まで知っているなんてさすがは”黒月”ね。)
ツァオの話を聞いたロイドは戸惑った様子で頷き、ランディとティオはそれぞれツァオを警戒し、レンは感心した様子でツァオを見つめていた。
「いや〜、私としては皆さんにお会いできて光栄なんですが……本日はどのようなご用件で?もしや、当社の営業活動に何か問題でもあったのでしょうか?」
「……いえ、そういう訳ではないんです。実は、自分達は現在、”アルカンシェル”に関係する事件を
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