第5話
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確かめるわけですね。」
「―――問題は”黒月”が”どう出る”かね。黒月はルバーチェと違って、誰がトップなのかもわかっていないし。」
ロイドの話を聞いたエリィは考え込み、ティオは納得した様子で頷き、レンは真剣な表情で指摘した。
「ふむ………”黒月貿易公司”の支社長だが実はこの前、会ったばかりでね。」
するとその時イアンが意外な事を口にした。
「え……!?」
「本当ですか……!?」
「クロスベルでの商取引について法的に問題ないか監査を依頼してきたんだ。違法なところは無かったから結局、引き受ける事になったが………その時に、その支社長と会ったんだ。」
「そ、そうだったんですか……」
「……その……どういった人物でしたか?」
「ふむ……一言で言うと『キレ者』だね。まだ若いのに、飄々とした言動で相手を絡め取っていくというか……とにかく一筋縄ではいかない頭脳の持ち主だと感じさせられたよ。」
「頭脳派、ね。ルバーチェよりそっちの方が厄介そうね。」
「なかなか厄介そうな相手だな。そんなキレ者にわざわざ面会を申し込むのか?」
「ああ……せっかくの口実もある事だしね。どうかな?」
ランディの忠告に頷いたロイドは仲間達を見回して訊ねた。
「ハッ……面白そうじゃねぇか。」
「わたしも……少し興味があります。」
「勿論レンも賛成よ。」
「私も”ルバーチェ”についてはある程度は知識があるけど”黒月”はほとんど知らないから……確かにいい機会かもしれないわ。」
「決まりだな。―――イアン先生、お話ありがとうございました。これで何とか捜査を続けることが出来そうです。」
「そうか……ふふ、そうしていると少しガイ君の事を思い出すな。」
「……あ……」
「…………」
イアンの指摘を聞いたロイドが呆けている中レンは真剣な表情でイアンを睨んでいた。
「相手は一応、真っ当な貿易会社を装ってはいる。その意味で、訪ねるだけであればそこまで危険はないだろうが……だが、彼らの本体は巨大な勢力を誇る犯罪組織だ。くれぐれも気を付けたまえ。」
「はい……!」
「ご忠告、感謝します。」
その後法律事務所を後にしたロイド達は”黒月貿易公司”を訪ねる為に港湾区にある”黒月貿易公司”の建物に向かった。
〜港湾区・黒月貿易公司〜
”黒月貿易公司”の建物の前に到着したロイド達が扉を開けようとしたが、扉には鍵がかかっており『”黒月貿易公司・クロスベル支社”※ご用命の方はノックしてください』という事が書かれてあるメッセージプレートが付いていた。
「ここか……」
「どうするの?」
建物を見上げて呟いたロイドに
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