4話
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―――ん? 鬼一のこと? そうだなぁ……最初に出会ったのは確かゲーセンだったかな。うん。アヤネちゃんに手を握られて一緒に来てたな。あれ、何歳の頃だろ? 多分、4〜5年前くらいだと思うけど。
―――どんな子供でしたか?
―――今とそんなに大きく印象は変わらないよ。両親の教育が良かったのか礼儀正しい子供だね。物怖じもしないし、ハキハキ喋るよね。
―――関わりのある他のプロゲーマーの皆さんも同じことを言っていますね。
―――あとねー、凄い負けず嫌い。で、第1印象が子供らしくないから気づかなかったけど、根っこはどこにでもいる子供だよ。
―――負けず嫌いで子供らしくないけど子供、ですか?
―――そうそう、当時アヤネが立ち上げたゲーセン『アーク』に僕を始めとしたゲーマーが凄い集まっていたんですよ。プロアマ問わず強い人が集まってたんだよねその時。だから凄いレベルが高くてね。
―――アークのレベルの高さは海外でも有名ですね。
―――鬼一のやつ、そんな猛者連中の集まりにお小遣いもらって挑みに行ってね。そりゃ周りにこてんぱんにやっつけられてね。まぁ、僕も大人気なくボッコボコにしたんですけど(笑)普通心が折れるような状態だったのに、ずっと乱入してきたんですよ。僕たち相手に。
―――だからあれだけ強くなれたんですかね?
―――どの世界にも言えると思うんですけど、極度の負けず嫌いじゃないと強くなれないと思うんですよ。僕しかり、アヤネちゃんしかり。だから鬼一はここまで登ってきたと思いますし、多分其の辺は変わってないと思うね。
―――ところで子供らしくないけど子供というのは?
―――あいつって誰に対しても礼儀正しいし、どっちかっていうと感情を押し出すタイプではないよね。中身は結構辛辣なことを考えているっぽいけどさ。人によっては子供っぽいとは思えないし、あいつも子供っぽいところは見せないしね。俺も昔そう思った。
―――確かに、勝ってもあまり感情を出すタイプではないですね。
―――でも好きなものを食べているときは凄い幸せそうな顔をするし、ムカつくことがあれば嫌な顔もする。あんまりないけど人を煽ったりもするね。1番びっくりしたのは女の子に告白されてすごい慌てふためいていたこととか、どうしたらいいのかわからなくて泣いっちゃったことかな。多分、自分の限界を超えちゃったんだろうね。
―――……想像ができないです。
―――ははは。だからそういったところを見ると、ギャップとまでは言わないけど、どこにでもいる子供なんだなって思ったよ。
―――世界最年少プロゲーマー 月夜 鬼一について生ける伝説 柿原 大吾が答える。1部抜粋
「はい、だからISはPIC
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