六弾 風の警告と蠢く者。そして……終わらない明日を目指す者達
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……マジで?
死ねを挨拶代わりにしちゃうとか……ここ、本当に学校なのか?
「強襲科の担当教師は蘭豹先生だから」
「……ああ」
思わず納得してしまう。
確かにあのヤローなら教え子に死ね、死ね言いそうだからな。
……しかし。
「……随分と軽いんだな、ここは」
「軽い?」
「死ぬってことを本当に知ってる奴らならそう簡単に言えねえだろ」
『人が死ぬ』。
その意味を、重さを真に理解出来てる奴ならきっと簡単に『死ね』なんて言えねえ。
『死』を見たことがないから、簡単に言えんだな。コイツらは。
「……それは違うっスよ。この学科に入った人達はきっと誰よりも『死』について理解出来てるよ。
『毎年3人死ぬことを知っていて、それでも所属する』……それは遊びじゃない、人の命の尊さ、重さを誰よりも知ってるから、だからきっと入ってくるんっスよ。きっと……」
まるで……そうだったらいいな、という感じでサヤは告げる。
ああ、そうか。そうだな。サヤ……お前はここにいる誰よりもそれを知っているもんな。
「……悪い」
「いいよ。トレイン君は私の為に言ってくれたんだよね?」
全てお見通しか。
サヤには敵わねえな。
「……俺、オジャマだったな」
スヴェンが茶化すように言って、サヤが笑う。
俺はそんなサヤの笑顔を見て改めて誓う。
『今度こそ、コイツを守ってみせる』と。
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