六弾 風の警告と蠢く者。そして……終わらない明日を目指す者達
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その顔には笑顔が見られた。
「……なるほど。やはり、彼はこっちに来ても彼なんですね。安心しました」
「セフィ姐……」
「セフィリアさん……」
「やはり彼とは近いうちに会わないといけませんね。
長老会の『命』というのもありますが……あの『組織』とぶつかる前に『今の彼』の力を確かめねばなりません。……託さなければいけない『物』もありますし」
「それなら俺が……」
「それには及びませんよ?
『黒猫』の相手はこの私……クロノナンバーズNO1.セフィリア・アークス自ら致します。
これは決定事項です」
「それなら僕達は……」
「貴方達は他の要監視者、『オルメス』と、『ジーセカンド』の監視と警戒。それと……」
セフィリアから下されたのはとある命令。
決定事項。
その言葉にシャオリーは素直に従い、ジェノスは複雑そうな顔をしながらも、頷く。
セフィリアが彼らに放った一言。
それは……。
『『世界』と『クロノス』を混乱させる『可能性』がある『魔女』……水無月沙耶の捕獲、逆らう場合には抹殺を許可します』
時は少し戻り、東京・武偵高女子寮の一室。
「あれ? おーい、アリアー?」
アリアの部屋に戻ると、室内には誰もいなかった。
時計を見るとまだ9時だ。寝るのには幾ら何でも早い。
どこに行ったんだ?
「ったく、アリアの奴どこに行ったんだよ?」
冷蔵庫の中にあったロバのミルクを飲みながらアリアが戻るのを待つことにする。
人を追い出しておいていなくなるとか、戻ってきたら文句言ってやる!
しかし、このミルクはやっぱ美味えなー!
ミルクをがぶ飲みしていると、それに気づいた。
(……いやがるな。二人か。場所は……こっちか)
人の気配を感じる。それもかなりの手練れだ。人数は二人。
場所は廊下を出た先にある戸の向こう側。
(クロノスにしちゃあ、気配の消し方は下手だが、手練れには違いない。
アリアには美味いミルク飲ませてもらった恩もあるし、侵入者狩りくらいしてやるか……)
そう思ってその戸を勢いよく開けた。
「おらー! 覚悟しやがげぶぅ!」
戸を開けた瞬間、なにやら硬いものを顔面に投げられた。
これは……ドライヤーか?
「なっ……なっ、何してんのよ! この、変態ぃぃぃいいい??」
そこにはガバを持った修羅……アリアと。
同じく、タオルで体を隠しながら睨みつけてきたアカリがいた。
あっ、まずい。やっちまった……。
ここは……脱衣所だったのか。
「ち、違う。これは誤解だ??」
あっ、ヤベエ。アリアの背後に鬼が見える!
鬼って、本当にいたんだな。
「問
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