六弾 風の警告と蠢く者。そして……終わらない明日を目指す者達
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装も自由に変えるとか……さすがはセフィ姐……」
「ふふ、今に始まったことではないじゃないですか」
確かにそうかもしんねえが……と、一人納得する黒服の男。
その黒服の男が口にしたセフィ姐という名。
その名を呼ばれた女性は、ニコリと微笑み。
黒服の男の一人。
『ジェノス』に話しかける。
「『健全な魂は健全な肉体に宿る』それと同じように、場所や環境によって、人は変わります。
我がアークス流剣術は『和』の精神を理解しなければ扱うことなどできません」
彼女は淡々と語る。
「あの日から私はアークス流剣術をさらに極める為、『和』について、もう勉強しましたから。
勉強の成果があって、この部屋の『設計』から『施行』まで監督させていただきました」
彼女が言うあの日。
それはアナザーワールド……ジェノス達からしたら『元の世界』で行われた星の宿命をかけた戦い。
『星の使徒』と呼ばれた革命軍を殲滅する為の戦い。
通称『アドニア戦役』と呼ばれる戦いが起きた日だ。
『掃除屋同盟』を囮に集結した『クロノス』の精鋭部隊『クロノナンバーズ』と『星の使徒』による全面対決。
その戦いで彼女、『クロノナンバーズ、NO1』セフィリア・アークスは『星の使徒』のリーダー。『クリード』と戦い、善戦するも『クリード』のナノマシンによる『不死』の能力と、『道』の能力により敗れてしまう。
結果、セフィリアはクリードによって処刑……される寸前。乱入してきた『黒猫』により一命を取り留めたのだが。
その際、彼女は己の力不足を痛感し、戦いを見守った後、彼女は自身を鍛え直す為、厳しい修業を積み。
アークス流剣術を極めたのだが……。
「……。(うわぁ、明らかに『努力』の方向性、間違えてるぞ、セフィ姐……だが、それがいい!)」
「……。(ふむ。なるほど。確かに何かを極める為にはその何かを理解しなければいけませんからね。
方向性はともかく、その探究心は評価しなければいけませんね)」
『努力』の方向性を見誤った彼女を見ながら、『クロノナンバー』NO7である、『ジェノス』と。
公安0課に潜入しているNO10、影山こと、『シャオリー』は内心の呆れを隠し、セフィリアに笑顔を向ける。
生暖かい眼差しと共に……。
「ところでシャオリー……『彼』はどうでした?」
と、そんな内心を知らないセフィリアは突然話題を変えた。
と、同時にそれまでの雰囲気が一変して、『隊長』の顔となる。
「……そうですね。よく言えばいつも通り。
悪く言えば、首輪のない猫。そのまんまでした」
シャオリーの返答に声を出さないように、しかし、彼女を知る人からすればよく解るが。
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