3話
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―――僕にとってゲームは決して遊びじゃないし、たかがといえるものでも、適当なものでもありません。
―――では、どういうものなのでしょう?
―――僕にとってゲームはいつだって戦いでもあり自身にとって救いでした。昔も今も。そして、これからもずっと。
―――今回初めて月夜さんはインタビューを受けていただいたのですが、最後に1つよろしいでしょうか?
―――なんでしょうか?
―――ワールドリーグを優勝した今、今後の目標はなんでしょうか?
―――……そうですね、誤解を恐れずに言うと大会の優勝を目標にすることはもうありません。12歳の頃は結果が出ずしばらくの間優勝を追いかけていましたが、今は追いかけることはないです。自分にとってそこは重要ではありませんでしたから。
だから今は、先ほど言った[ゲームはいつだって戦いであり自身にとって救い]、この言葉がいつか胸を張って世界中に言えるように―――
―――もっと、もっと、強くなりたいです。
―――ワールドリーグ決勝後 月夜 鬼一 インタビューから一部抜粋。
「ちょっと、よろしくて?」
「へ?」
「はい、なんでしょうか?」
2時間目終了後の休み時間、僕と一夏さんは雑談していた。
2人だけの男性操縦者なので必然的に集まってお互いのことをそれぞれ話していたのだが、突然話しかけられた。
突然話しかけられたせいか一夏さんは変な声を出し、僕は普段から色んな人に声をかけられていたので普通に反応できた。
僕たち2人に話しかけてきた相手は美しい金髪が印象的な女生徒、イギリスの代表候補生セシリア・オルコットさんだ。透き通るような青色の瞳が釣り上がり、僕たちを映している。
彼女はイギリスの名門貴族の生まれで、貴族オルコット家の現当主でもあるらしい。そこまで興味があるわけでもないからあんまり調べていない。
貴族の生まれだからか1つ1つの動作に育ちの良さが伺える。
ただ、好きにはなれないと思った。
人を見下すような、馬鹿にするような目線。
自分を特別だと疑わない、と雰囲気からにじみ出ている。
お前たちは下の存在だと言わんばかりの現代の女性。
以前、アヤネさんかISについて教えてもらったことを思い出す。
『いい、鬼一? e-Sportsでは気にならないけど、ISのせいで女性はかなり優遇されているのよ。極端なことを言うとISを使える女性は優秀で、ISを使えない男性は奴隷以下の存在みたいなものよ。街で目を合わせただけでパシリ代わりに使われたり、気に入らないことがあれば痴漢の罪を被せられたりね』
その時純粋な疑問からアヤネさんに、なんでアヤネさんはそれを利用しないの?
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