3話
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って質問したことがある。
アヤネさんは苦笑しながら。
『うまく説明出来ないけど、ISを使って何かを成し遂げたり何かを変えて地位を得た人が偉そうにするなら納得は出来ないけど、まだ理解はできるのよ。たださ、何もしていない、何も変えていない人が成し遂げた人の後ろに隠れて利用して人の邪魔をしたり、人の人生を終わらせるなんてそんな恥知らずなことはできないよ』
それに、と続ける。
『私は自慢でも傲慢でもなくe-Sports、女性の数少ないトッププレイヤーなのよ? 私自身の影響力は自覚しているつもり。だから私が積極的に女尊男卑を持ち込んでしまったら、柿原さんやたくさんの人が作ってきたこの世界を歪めてしまうことになるわ。
性別も年齢も国籍も余計なしがらみもなく、全力で熱くなれるこの業界は今の世界では本当に珍しいのよ。世間的にはしらないけど、それでも私はこの世界が素晴らしい世界だと自信を持って言えるわ。そしてそれを守るために私はプロゲーマーを続けているのよ』
優遇される女性でありながら、それを良しとしない人の言葉を思い出した。
そして、女性は優遇されて然るべきだと言わんばかりの態度をする人が目の前にいる。
「ちょっとあなた、訊いていらっしゃいますの?」
返事をしなかった一夏さんに再度声をかけるオルコットさん。
「あ、ああ。訊いているけど……どういう要件だ?」
一夏さんはそう返すと、オルコットさんはわざと驚いたように声を上げた。
「まあ! なんですの、そのお返事。わたくしに話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるんではないかしら?」
やっぱり自分が感じたとおりの人間だった。
確かにISを使える女性は優遇される。なぜならISは既存の兵器を上回る兵器であり、IS=強大な軍事力と言っても間違いない。
だからIS操縦者は優遇される。そしてIS操縦者はここの2人を除けば例外なく女性だ。
だけど、ISはそれだけでしかないだろう。
僕は専門家でもないし、学校で学んでいたわけでもないから完璧に独学で得た知識から出した答えだから間違えているかもしれないが。
世界に500機も存在しない。増産方法も開発者の篠ノ之 束にしか知らず、極めて限定的な状況でしか使えないこと。止めに表向きにはスポーツ用、競技で収まっているからだ。
だが現実には優遇されている。たかがスポーツで使われる道具でしかない、数を増やすことも出来ないISが、だ。
ISやISを使える人間が優遇されている以上、結局のところは条約など紙切れ以下のものでしかないのだろう。舞台が整えば適当な理由をつけて条約を無視して軍事兵器として運用する可能性が高い。
正直自分でもかなり
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