機動戦艦ナデシコ
1341話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
して話した感じだと間違いなく小物としか言えない男だ。
だが、そんな小物であるにも関わらず、ミスマルのライバルという立場になっているのも事実。
ミスマル自身は極東方面軍の中でも上から数えた方が早いだけの実力者である以上、自然とこの小物の地位も高い訳だ。
……こうして見る限りだと、とてもそんなに高い地位にいるだけの能力があるとは思えないんだけどな。
コネとか裏金とかそんなので上に来たんだとすれば、連合軍も結構腐敗しているのか?
まぁ、実はこう見えて高い実力を持っているとかで、俺に見る目がないだけって可能性もあるけど。
もっとも、こういう小物は味方にいれば厄介だが、敵にいれば便利だ。……今の連合軍は敵じゃないが。
「そうだな、考えておこう。これからもシャドウミラーと連合軍のために頑張ってくれ」
それだけに、こういう存在はいざという時の為に子飼いにしておくに限る。
まぁ、シャドウミラーに来られたら使い勝手が悪くて非常に困るんだろうけど。
倉庫整理辺りを……いや、横領とかしそうだな。博物館の職員……知識が足りなさそうだな。システムXNの担当……いやいや、それは有り得ない。牧場でワイバーンの飼育員……餌になるだけだな。いや、それもいいか? いっそ牧場の土産物屋の店員でもやって貰うのも……レジの代金をくすねそうだな。土産物屋の荷出し担当? レジの代金よりはマシだが、商品をパクりそう。いっそ、マブラヴ世界の火星に派遣して、そこでBETAの死骸をコンテナに詰める単純作業でもさせるか?
「ええ、ええ。勿論ですとも。何かあった時は是非私を通して……」
俺が何を考えているのか理解していないのか、男は嬉しそうに告げるとそのまま去って行く。
その背を見送り、取りあえずこれでお偉いさんからの挨拶は一段落した事にようやく安堵の息を吐く。
祝勝パーティという事になってはいるが、実際は連合軍や連合政府とシャドウミラーの関係を深める為の懇親会のようなものだよな。
まぁ、それでも連合軍が開いているパーティだけあって料理は美味いが。
「アクセル君、お疲れ様」
円が笑みを浮かべながら俺に冷たいウーロン茶の入ったコップを渡してくる。
ここでアルコールを選ばない辺り、俺の事をよく分かっているよな。
「こういうのはエザリアに任せておきたいんだけど、何でわざわざ俺が出る必要があるのやら」
「そう言ってもね。向こうにとってはシャドウミラーのトップがいるんだから、出来れば参加して貰いたいと思うのは当然でしょう? それに、エザリアに比べるとアクセル君の方がまだ与し易いと思っているんでしょうね」
「……それは否定出来ない事実だけどな」
政治が専門のエザリアと、特殊部隊の実働班を率いていた俺。どっちが交渉相手とし
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ