第38話(5章終了)
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た。
「クク………異界の女神よ。愛しい者と再び邂逅し、さぞ自らの役目を捨てたくなっている事を迷っているだろうと我が王も貴様の心を楽しみながら想像していたぞ?」
「………確かにアドルさんと再び出会えた事は嬉しいですが………それでも私は……いえ、私達は自分の世界に帰ります!アドルさんが命をかけてくれ、救ったエステリアを………”イース”の人々を護る為に!」
黒騎士の話を振られたフィーナは静かに答えた後、決意の表情で答えた。
「フフ、勇ましい女神だ。………だが、同じ女神でも貴様の方はどうだろうな?罪深き業を背負う女神の末裔よ。」
「…………っ…………」
そして同じように話を振られたエクリアは身体を震わせて辛そうな表情をした。
「ごちゃごちゃうっさいわね!とっとと用件を言いなさいよ!それともここでやり合うつもりかしら!?」
「フフ、これは失礼した。では役目を果たすとしよう。…………―――次なるは魂の道。彷徨う魂達の叫びを聞きながら魂の駒を揃えるがいい。さすれば光と闇の狭間に生きる”王”と”禁忌”たる存在、そして”魔”の贄に捧げられた妖精の妃が封じられている盤上へと進めるであろう。…………確かに伝えたぞ。」
エステルに睨まれた黒騎士は不敵に笑った後、リース達に”影の王”の言葉を伝え、そして妖しげな光陣を自分の足元に現して転位して消えた。その後リース達は封印石の中にいる人物を解放する為に一端庭園に戻った…………
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