第34話
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〜隠者の庭園〜
「そっか………そんな事があったんだ。」
「他に世界がある事も驚いたけど、まさか僕が書いたと思われる日誌があるなんて………確かにいつか今までの冒険の事を書こうとは思っていたけど………だから、君達はフィーナ達の事を知っていたんだね?」
仲間達から状況を聞いたエステルは溜息を吐き、アドルは驚きの表情で呟いた後、考え込んだ後エステル達に尋ねた。
「といってもここにいるみんながあなたの事を詳しく知っている訳ではありません。多分、エステルが一番じゃないですか?エステルは例の日誌が大好きで何度も読み返していましたし、最近産まれた弟にアドルさんと同じ名前をつけたんですから。」
「そうなのかい?」
ヨシュアの説明を聞いたアドルは驚いた後エステルに尋ねた。
「えへへ………そうよ。あ、そうだ。あたし、アドルさん、”アルタゴ地方”旅立ったばかりって言ってたけど、あたし、それ以降の話も覚えているわよ?」
「全く………その記憶力をちょっとでも他の事に回せばいいのに………」
エステルの話を聞いたシェラザードは呆れた表情で呟いた。
「そうなんだ。………でも、悪いけど話さないでくれるかな?今後訪れる新たな土地への夢や期待が薄れてしまうし。」
「あはは、さすがは”冒険家”ね。わかったわ。それにしてもまあ、聞けば聞くほど信じられない事ばかりって事ね。」
アドルの言葉にエステルは苦笑した後、話を戻して考え込んだ。
「うん………ただ、見えてきたことも結構あると思うんだ。この場所が”影の国”という不思議な法則によって構成された世界である事………そして僕たちが何らかの理由で選ばれて取り込まれたということ。」
「そして、それを踏まえた上で改めて疑問が整理できると言える。疑問その@。”影の王”及び”黒騎士”の正体は?疑問そのA。”方石”及び”女性の霊”の正体は?疑問そのB。”影の国”の成り立ちと真相は?」
「た、確かに………」
「疑問はつきませんが………大別するとその3つに整理できそうな気がしますね。」
「ふむ、俺達の世界―――ゼムリア大陸にはいないはずのあり得ない魔物が徘徊している理由なんかは3番目に入るってことか。」
ヨシュアとオリビエの話を聞いたティータとクローゼ、ジンはそれぞれ頷いた。
「なるほど、そう言われると色々と見えてきたかも。あれ、でも………ケビンさんが気絶したことはどう関係してくるのかな?聞いた限りだと、巨大な悪魔とやり合った時のことが原因みたいな気がするけど………」
「私達を拘束していたあの結界を破った力………そしてその時に現れた紅い紋様のような光ですか………」
エステルの疑問にプリネはある事を思い出して考え込んだ。
「あ
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