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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第148話
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ふ、本当に何があったのか気になるわよねぇ?)

(ふふふ、全くです。叶う事なら過去に遡りたいですね。)

(まあ、何となくどういう事があったのか想像できるけどね……)

(……あの様子では不埒な出来事だったのは間違いないでしょうね。)

(す、すみません、リィン様……”そういった疑い”に関しては、フォローのしようがないです……)

二人の会話を聞いていたミルモは首を傾げ、ベルフェゴールとリザイラは興味ありげな表情をし、アイドスは苦笑し、ジト目になったアルティナの念話を聞いたメサイアは冷や汗をかいて疲れた表情をしていた。



「いや、本当に面目ない。」

「ふふ……でも、あれがきっかけだった。あの日から私は、気になって仕方なくなっていったんだもの。リィン―――あなたのことが。」

リィンに謝られたアリサは苦笑した後優しげな微笑みを浮かべた。

「あ…………………」

「ほとんど初対面だったあなたが、あんなふうに庇ってくれて……一体どういう人なんだろうって、ずっと考えるようになった。そしたら、なんとなくあなたを目で追う事が多くなって……もっともっと、あなたのことが知りたくなった。あの真っ直ぐな瞳は、一体どこを見ているんだろうって。」

アリサは呆けているリィンを辛そうな表情で見つめた。



「―――俺も、同じだ。負けず嫌いで、努力家で、貴族に負けないほど誇り高くて―――そして、自分よりも他人の事を第一に思いやれるような優しさを併せ持った女の子。アリサのことが、ずっと気になっていた。多分……最初に駅でぶつかったときから。」

「…………リィン…………」

「それから、一緒に数々の試練を乗り越えて行く中でアリサの人となりや過去を知って……俺はいつの間にか強く願うようになっていたんだ。アリサが見出そうとしている自分自身の”道”―――それが俺の”道”といつか交わることを。」

「…………それって…………」

「―――愛している、アリサ。たとえ何があったとしても、君だけは絶対に離したくない。」

「………リィン…………フフッ、ようやく貴方の方から私の事、”好き”……ううん、”愛している”って言ってくれたわね……!嬉しい……!」

「ああ……待たせてすまない……」

リィンの告白に微笑んだアリサはリィンと抱きしめ合った。



「悩んで、苦しみながらも、どこまでもまっすぐに、”前”を向いている……そんなあなたと一緒だったから……道を見出す勇気を掴むことができた。そしてそんなあなたに恋焦がれる娘達がたくさんいるから、私はとても焦っていたわ……いつか誰かにあなたを取られるんじゃないかって…………だからあんな”強引な方法”を使ってでも、あなたを繋ぎとめておきたかった…………」


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