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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第147話
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マはリィンを離さないように強く抱きしめていた。
「エマ……?」
「…………リィンさんがしたいのでしたら、いいですよ。私もアリサさん達に追いつきたいですし……それに実は”こんな展開”になっても、大丈夫なように誰も来ない”ここ”を選びましたから……」
「……っ!本当にいいのか?」
頬を赤らめて自分から視線を逸らして呟いたエマの言葉を聞き、エマが最初から自分に抱かれる事を目的で旧校舎を共に見て回るように提案した事に気付いて更に興奮した。
「はい……その……どうか私もアリサさん達のように愛してください……!」
(うふふ、ここなら大丈夫だとは思うけど念の為に結界も展開しておかないとね♪)
その後二人は愛し合った後、互いに恥ずかしそうな表情をしながら旧校舎の前でわかれた。
〜喫茶『キルシェ』〜
「ハア〜…………ううっ……ついにエマまでもが…………」
リィンとエマがわかれてそれぞれの行動をしている中、ヴァレフォルが哀愁を漂わせて喫茶店で酒を飲んでいた。
「?何をしてるのよ、こんな所で。」
そこに町を見て回っていたセリーヌが店に入ってヴァレフォルに近づいてきた。
「あ〜!アンタ、エマのお目付け役を”自称”しているならエマの男の見る目も心配しなさいよ!何で今まで放置していたのよ!?」
「ハア?言っている意味が全然よくわかんないわよ。何?その口ぶりだとエマが番う相手に告白でもしたのかしら?」
ヴァレフォルに睨まれたセリーヌは眉を顰めた後不思議そうな表情で尋ねた。
「ちょっと、耳を貸しなさい。…………」
そしてヴァレフォルはセリーヌに小声である事を耳打ちした。
「…………………ハアッ!?ちょ、ちょっと!それ、本当なの!?」
ヴァレフォルに耳打ちされた話――――エマがリィンの恋人の一人となり、更にその後リィンと愛し合った事実を知って一瞬石化したかのように固まっていたセリーヌは我に返ると声を上げ、信じられない表情で尋ねた。
「非常に残念だけど本当のことよ。」
「…………よ、よりにもよってあの節操なしな男を選んだ所か、告白したその日に処女まで捧げるなんて…………これからの事を考えたら”色々な意味”で頭が痛くなってきたわ……ハア…………」
ヴァレフォルの答えを聞いたセリーヌは疲れた表情で溜息を吐いた。
「……何か頼む?同じエマの”使い魔”として今日だけ特別に奢ってあげるワよ。」
「ええ……お願いするわ。」
そしてヴァレフォルの申し出を受け、その後酒を飲むヴァレフォルと共に哀愁を漂わせてミルクを飲んでおつまみを食べながら互いに愚痴を言い合っていた。
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