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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第147話
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”として生まれて本当によかったと思っています。そうでなくては、使命に導かれて士官学院に来ることも……Z組のみなさん―――そしてリィンさんに会うこともなかったと思いますから。」

「委員長……俺も同じさ。委員長以外の誰かが導き手だったなら……きっとここまでは来れなかっただろうから。」

「ふふ……嬉しいです。そんなふうに言って貰えて。」

リィンの言葉に微笑んだエマは昔を思い出し、複雑そうな表情をした。



「……私は、ずっと魔女としての使命のために生きてきました。……幼い頃からずっと……その本当の意味すら知らないまま。ただ、それを果たす為だけに私の人生はあったと思います。」

「委員長……」

「ですが……リィンさんやZ組の皆さんとともに苦難を乗り越える中で。私にとっての”使命”は少しずつ変わっていきました。魔女として、騎神と起動者の運命を見届けるだけではなく――――共に在りたい――――在り続けたいと思えるようになったんです。最高のクラス”Z組”の一員エマ・ミルスティンとして。」

「……ありがとう。いつも面倒見がよくて、優しくて、皆の事を陰から支えてくれて……そんな委員長がいてくれたから、今のZ組があるんだと思う。だから、お礼を言わせてくれ。」

エマの言葉を聞いて静かな表情でエマを見つめたリィンは微笑んだ。



「ふふ……お礼を言うのはこちらのほうです。私が”委員長”として頑張れたのは……私がそうあれたのは、きっとZ組の皆さんが―――……いいえ、リィンさんが私を受け入れてくれたから……」

「…………あ………………」

頬を赤らめているエマにジッと見つめられたリィンは呆けた。

(ちょっとこの雰囲気って……!しかも人気のないこの場所といい、絶好の機会(チャンス)じゃない!?ううっ……ついにエマまで処女じゃなくなっちゃうのね……)

二人の様子を見ていたヴァレフォルは表情を引き攣らせた後肩を落とし

(うふふ、今日は一体何人抱くのかしら♪)

(ふふふ、そして最後に抱くのは恐らく”彼女”でしょうね。)

(むしろ”彼女”以外は考えられないわよね……)

(……マスターの性欲は無限の気がしてきました。)

(ア、アハハ……ひょっとしたらお父様並みかもしれませんわね……)

ベルフェゴール達が微笑ましそうに見守っている中、ジト目になっているアルティナの念話を聞いたメサイアは冷や汗をかいて苦笑していた。



「…………っ………………」

リィンと見つめ合っていたエマは恥ずかしさのあまり、リィンから視線を逸らした。

「委員長―――いや、エマ。……俺のほうも、君が俺を導く”魔女”であって本当に良かったと思っている。”起動者(ライザー)”になったことも、最初の頃
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