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心の剣
2部分:第二章
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第二章

4.黒い天使
 黒い翼を羽ばたかせ  今天使がやって来た

 紫の闇夜の中に舞う彼女は黒い翼を纏い

 その衣もまた黒で  何もかもが漆黒だった

 しかしその心は白く  何処までも清らかで

 夜の中でそっと笑い掛けてくれる

 不思議な天使  黒い天使

 堕落なぞしてはいないのに妖しさを漂わせて

 夜の世界に舞い降りて人々を救おうとする

 そんな彼女がいるこの世界  汚れた世界

 けれどその世界もまた美しい

 彼女がいるから  黒い美しさがそこにあるから

 
 黒い瞳を輝かせ  彼女が舞い降りて

 紫の世界を見詰めている彼女は優しく笑っている

 その黒く長い髪  絹の様に輝いている

 白い肌が映えていて  月明かりの中に浮かぶ

 夜の世界の中に美を見せる

 不思議な彼女  黒い天使

 その心は清らかだけれど姿は妖しく淫らで

 沈み込んだ人達の側で笑ってくれる

 彼女がいてくれているこの世界  夜の中の世界

 だからこそ救われる

 彼女がいてくれて  妖しい救いを与えてくれるから


 そんな彼女がいるこの世界  汚れた世界

 けれどその世界もまた美しい

 彼女がいるから  黒い美しさがそこにあるから



5.望んでいなかったのに
 望んでいなかったのに  君と別れるなんて
 
 こんなのことになるなんて思わなかったよ

 君の背中を見送りながら僕は

 どうしようもないことを想う  もう戻らないことを

 あの時素直になっていたら

 あの時謝っていたらこんなことにはならなかったのに

 君と別れることにもならなかったのに

 全部僕が悪いんだけれど  望んでいなかった

 冬の寒い雨が僕の身体を濡らしていく

 それは心にも届いていく

 冷たい雨の中後悔だけが漂う  僕の心に

 
 考えもしていなかったのに  君に言われるなんて

 別れようって言葉が耳に聞こえた時に思ったよ

 君の姿が遠ざかっていって

 もう戻らない日々のことを  一人で思い出す

 いつも君だけを想っていたのに

 あの時のたった一言が君とのことを全部壊してしまった

 君にあんなことを言われもしなかったね

 君の最後の涙は痛くて  何処までも冷たかった

 冬の冷たい雨が何もかも濡らしていく

 それが何処までも凍てつかせる

 冷たい雨の中で僕は沈むのさ  後悔の海に


 冬の寒い雨が僕の身体を濡らしていく

 それは心にも届いていく

 冷たい雨の中後悔だけが漂う  僕の心に


6.インスピレー
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