誰かの声
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生きてんのよ!!」
「生きてようが死んでようが、宝じゃねぇものに興味はねぇ」
そう言うとトレジャーハンターは持っていた剣を巨人の足へと突き刺す。
「やめてください」
「やめねぇよ。やりたいことをやる。欲しいものをいただく。それがトレジャーハンター」
何度も何度も剣を足に突き刺し致命傷にもなりかねない攻撃を加えていくその男に、堪忍袋の緒が切れた。
「やめ――――」
「やめろって言ってんだろ!!」
ウェンディが怒声を発するよりも早く、ヒロシさんの頭を掴み、近くの木に叩きつける。その衝撃で、凍っていた木は見事に倒れた。
「ウェンディがやめてくださいって言ってんのにやめなかった。それは、こうされても文句は言えないってことですよね?」
いつだかのレオンのように頭を掴む手に力を込めていく。だけど、手が小さいことと握力が氷の神ほどないからか、敵は怯む様子がない。
「女のくせになかなかやるじゃねぇか!!」
「女じゃねぇ!!ぐっ!!」
聞き慣れた勘違いを言われて反射で突っ込んでしまい、腹に蹴りを入れられる。そのせいで敵との距離が開いてしまい、拘束が解けてしまった。
「シリル!!大丈夫!?」
「全然大丈夫」
離れた場所からウェンディが声をかけてくれるので、片手をあげて答える。それを見た天竜はホッと一安心といった表情をする。
「争うつもりはありませんでしたけど、そっちがそんなことをするなら、放っておけません!!」
「村人を傷つけるつもりなら、あたしたちが相手よ!!」
彼らの酷すぎる行動に怒りを覚えたウェンディとルーシィさん。その言葉に対し、トレジャーハンターは不敵な笑みを浮かべている。
「いいね。宝も女ももらっていくか」
「三人とも可愛いしな」
「女はいらね。殺そうぜ、ドゥーンと」
何なら如何わしいことを考えている剣使いと鎖鎌はニヤニヤとだらしのない顔をしており、ハンマー使いは一人だけ平然としていた。
パァン
「きゃっ!!」
「うわっ!!」
三人に気を取られていると、どこからかもう一人のトレジャーハンターが銃撃をしてくる。ウェンディとルーシィさんはそれをギリギリで回避していた。
「こっちは四人。そっちは女三人。何ができるよ」
「だから女じゃないって!!」
どこにいるのかわからないスナイパーにキレる。最近の俺の扱いどうなってんだ!!
「ああ!!」
「ウェンディ!?」
スナイパーの死角に動こうと考えたウェンディだったが、それが裏目に出てしまい、その場に転倒する。そして、狙撃手はその隙を見逃さず、少女に向かって弾丸を放った。
「ウェンディ!!」
「危ない!!」
さっき敵に奇襲を仕掛けたせいで彼女たちから離れていた。そのせ
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