誰かの声
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ガンナー形態!!」
剣を一度引っ込めて、銃口を金髪の女性へと向けると、マシンガンのように何発も弾丸を放っていく。
「オラァ!!」
雄叫びと共に逃げるルーシィさんを狙うヒロシさん。しかし、その攻撃も全く当たらない。
「シリル!!」
「はいです!!」
弾丸の雨から逃れた彼女はすぐにこちらにパスを出してくる。そこにすぐさま鎖を投げてくる影が見えたので、後方にジャンプして避ける。
「人のもの盗るんじゃねぇ!!」
「あなたたちには言われたくない!!」
地面を抉りながらこちらに迫ってくる回転式鎖。だけどそれに捕まるようじゃ、レオンにリベンジできないんだよね。
「ウェンディ!!」
「任せて!!」
鎖から逃げ切ったのを確認してからウェンディへと瓶を放り投げる。少女はそれを包み込むように両手でキャッチした。
「オラァ!!」
「ドゥーン!!」
「どりゃあ!!」
か弱い少女に瓶が渡ったからなのか、一斉に彼女を攻撃しようと突進するトレジャーハンターたち。
「セシリー!!」
「ほ〜い」
天竜は彼らが迫ってくるのをギリギリまで見極めた後、空飛ぶ茶色の猫へとパスを出す。
「うりゃあ!!」
「シャルル〜!!」
「了解!!」
ウェンディに体当たりするのではないかというほどの速度で突っ込んでいたバンダさん。彼は瓶が移動したのを見てすぐさまセシリーに鎌を構えて向かうが、彼女はラグビーのようなパスを白い猫へと出す。
「オオオオオオ!!」
「もう!!危ないじゃない!!」
ヒロシさんが数撃てば当たるというような感じでシャルルを狙う。白い猫は縦横無尽に飛び回り、その攻撃を完璧に交わしていた。
「ハッピー!!」
「あいさー!!」
シャルルは近くにノーマークの青猫がいたことに気付いてそちらに瓶を投げる。彼はそれを頭の上でキャッチしようとしているらしく、両腕を高く構えていた。
全員がこのまま月の雫を村に持っていければとハッピーに視線を注ぐ。だが、俺たちは大事なことを観念していた。
ハッピーの腕は大変言いにくいのだが、短い。それは頭のてっぺんを手で掻くことができないぐらいに。つまり・・・
パリンッ
頭上で瓶を受け取ろうとしていたハッピーには、それに手を届かせることができないのだ。
「「「「「あ・・・ああああ・・・」」」」」
青猫の頭上を通りすぎ、地面に落ちた魔法入りの瓶は、あろうことか真っ二つに割れてしまっていて、中身は地面に流れ出ていた。
「「「「「割れたーーー!!」」」」」
一拍遅れて全員の悲鳴が森の中に響き渡る。
「なんてことしやがる!!お前ら超悪人だな!!」
「てゆっか!!それはやっちゃいけないだろ!!」
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