誰かの声
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、グレイさんに一蹴されていた。
「わかったらとっとと帰りなよ。そこらの魔導士じゃ、俺たちとはやりあえないぜ?」
「それがそこらの魔導士じゃねぇんだな。じゃ〜ん」
敵の挑発に涼しい顔でそう返した黒髪の青年。彼の手には、先程奴等が得意気に見せていた瓶が握られていた。
「何!?」
「月の雫が!!」
「なんで!?」
どのタイミングで奪われたのかさっぱりわからず、目を飛び出させているトレジャーハンターたち。
「アイスメイク盗賊の手ってね」
彼らから瓶を奪ったのはグレイさんの氷の造形魔法によって作られた腕。それが戦っている最中に、攻撃に意識を集中させていた彼らのポケットから月の雫を奪った正体だったのだ。
「氷の手!?」
「いつの間に!?」
「泥棒だ!!超泥棒だ!!」
宝を盗むはずの存在が逆に宝を盗まれると言う失態。超秘宝と瓶を見せびらかしていたトレジャーハンターたちは、あわてふためいていた。
「あの・・・普通スナイパーさんに瓶を渡しません?」
「遠くにいる人なら奪われることはまずないですし」
「「「あーーーーっ!!」」」
俺とウェンディが正論を述べると、頭を抱えて自らの失態を嘆くトレジャーハンター。いやいや、もっと早くに気づいてくださいよ。
「取られたもんは取り返す!!」
「ドレイク!!撃て!!」
「おう!!」
バンダさんとヒロシさんの指示を受けて離れた位置から弾丸を放つドレイクさん。
「サジタリウス!!」
「お任せあれ」
それに対し、ルーシィさんの星霊であるサジタリウスさんが矢を放ち、ドレイクさんの弾丸を打ち消す。
「何!?」
「某もまた、弓の名手であるからしてもしもし」
スナイパーさんの攻撃はサジタリウスさんがすべて防いでくれることだろう。おかげで、俺たちは目の前の敵に集中することができる。
「返せドロボー!!」
「巨人を助けるんだ。悪いがいただく!!」
ヒロシさんが剣を伸ばしてグレイさんを突こうとする。それをあらかじめ予測していたグレイさんはジャンプしてそれを回避していた。
「ナツ!!」
「おう!!」
グレイさんは空中に浮いたまま瓶を地に足をつけているナツさんへと投げ、彼もまたそれをガッシリとキャッチしている。
「ドゥーン!!」
「おっと!!」
瓶を受け取った青年の頭からハンマーを叩きつけるララさん。しかし、さすがはナツさん、鮮やかな身のこなしでそれを避ける。
「ルーシィ!!」
「OK!!」
続いてパスを受けたのはルーシィさん。翻弄され始めているトレジャーハンターたちは、武器の形態を更なる形に変化させている。
「変形銃槍剣!!
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