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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第二十一話 激闘!!第五次イゼルローン攻防戦なのです。
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ンベルク大将に応える者はいない。まったくいつものことだと、旗艦にいる全員が思っていることだったからだ。

「全艦隊、出撃せよ」
「閣下、陣形はいかようにとられますか?」

 参謀長が問いかける。

「陣形は凸形陣形、反乱軍に対して攻勢をかけるべし。我が帝国には退却という文字は、擬態を除いてないのだからな。それに今回はゼークトのやつに負けるわけにはいかん!!!」
「お待ち下さい」

 赤い長い髪をした女性士官が進み出た。これをイルーナたちが見たらなんと言っただろう。何故なら彼女もまた転生者であった。イルーナたちとは、互いによく知っている間柄だったからだ。

「レイン・フェリル大尉、何か?」
「艦隊を半リング状、つまりC陣形に編成し、トールハンマーの射角内を開けておくべきでしょう。ゼークト大将閣下の艦隊と協力し、リング陣形を作るのです」
「バカなことを。それではこちらの火力が落ちてしまう」
「混戦状態になって、反乱軍に要塞に肉薄されたら、どうされますか?」

 このことはレイン・フェリルだけではなく、イルーナ・フォン・ヴァンクラフト、ラインハルト・フォン・ミューゼルなど、一部の士官からかねて疑問の声が司令部に届いていた事項だった。だが、司令部は「反乱軍にそんな勇気があるか!」と一蹴し、意見を採用してこなかったのである。

「想像するもバカバカしい」
「過去4度にわたって同じ失敗を繰り返してきた反乱軍です。さすがに五度目はないかと思いますが」
「ええい、うるさいわ!!女だからと話を聞いておけば図に乗りおって!!もういいから、その辺に立っておれ!!」

 ヴァルテンベルク大将もまた、頑迷な軍人の一人だった。レイン・フェリルは無表情で敬礼したが、内心は大きく傷ついてと息を吐いていた。

(こんな時にイルーナさん、フィオーナさんたちと一緒だったら・・・・!!)


 一方の同盟軍側でも、さすがにトールハンマーの火力を過去4度にわたって味わってきたため、その対策には慎重になっていた。

旗艦アイアース大会議室――。

「偵察艦の報告では、やはり帝国軍はトールハンマーの射程に誘い込むべく。2個艦隊をそれぞれ凸陣形にし、攻撃の体勢を取りながら進んできます。その総数約28000隻!!」

 その報告を聞きながら、シャロンは内心で計算を立てていた。

(原作よりも艦隊総数は増えているけれど、之と言って特別な陣形で進んできているわけではない。さらにこの原作ではラインハルト・フォン・ミューゼルはこの時点では少佐。帝国データベースにアクセスして将官人事を当たったけれど、私の知る転生者はいなかったし、特筆すべき人物もいない。となると、おそらく増援艦隊を派遣したのは帝都オーディンにいる転生者の誰か。けれど、軍に対しては
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