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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
外伝〜果たせぬ約束〜前篇
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」
娘の声を聞いて驚いたカイエン公爵やクロウ、クロチルダは周囲を見回し
「上ですわ!」
声の持ち主―――室内の高い段差がある窓の傍にいつの間にかいた弓に矢を番えているエヴリーヌを見つけたデュバリィは声を上げた。するとエヴリーヌは神速の矢を次々と人間業とは思えないスピードで解き放った!
「グッ!?」
「ガッ!?」
「ガアッ!?」
「グアッ!?そ、そんな……ごんな所……で……」
「え――――ギャアアアアアアアッ!?」
矢で眉間を貫かれたセドリック皇子を拘束している兵士達は絶命して地面に倒れると共にカイエン公爵達の護衛の兵士達も次々と矢で喉元や眉間を貫かれて絶命し、残り一本の矢に肩を貫かれたカイエン公爵は悲鳴を上げ、その瞬間エヴリーヌは転移魔術でセドリック皇子の目の前に現れ
「え―――――」
「はい、確保。何でエヴリーヌがこんなめんどくさい事をしなくちゃならないんだか………」
そしてすぐにセドリック皇子を連れて元の場所に転移して疲れた表情で呟いた。
「セドリック!」
「エヴリーヌく―――いや、エヴリーヌ殿!セドリック皇太子殿下をどうされるおつもりですか!?」
プリシラ皇妃はエヴリーヌの傍にいるセドリック皇子を見つめて悲鳴を上げ、レーグニッツ知事は真剣な表情でエヴリーヌを見つめて尋ね
「ええい、何をしている!ボサっとしていないで早く皇太子殿下を取り返して来い!」
カイエン公爵は血を流している肩を片手で抑えながらクロチルダ達を睨んで指示をした。
「公爵閣下!”魔弓将”がこちらに姿を現した時点でメンフィル帝国軍がすぐそこまで迫っている事を察する事ができないのですか!?今はセドリック皇太子殿下の身は諦めて、早急に撤退をするべきです!」
そしてクロチルダが悲鳴を上げるかのように声を上げて杖を構えて術を発動しようしたその時!
「――――無駄だ。貴様らの転移による撤退対策の為にペテレーネが転移封じの結界をこの離宮全体に展開している。よって転移で逃亡する事は不可能だ。」
リウイがヴァイス、アル、リフィア、エリゼ、ゼルギウスと共に出入り口から現れ、リウイ達に続くようにメンフィル兵やクロスベル兵が現れ、素早い動きでカイエン公爵達を包囲した!
「リウイ陛下!?それにリフィア殿下にエリゼ君まで…………!」
「リウイ陛下達がこの場に姿を現したという事は……まさか……!」
「…………既に帝都はメンフィルによって制圧されているのであろうな……」
「そ、そんな…………」
リウイ達の登場にレーグニッツ知事は驚き、ある事に気付いたプリシラ皇妃は表情を青褪めさせ、重々しい様子を纏って呟いたユーゲント三世の推測を聞いた
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