第131話
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ったんだ。ケビンさんのあれも同じ………ただし僕に刻まれたものよりも遥かに強力なものじゃないかと思う。」
「………よく気付きましたね。」
ジョゼットの疑問にヨシュアが答えたその時今までケビンを看病していたリースがエステル達に近づいてきた。
「リースさん………」
「その………ケビンさんの調子はどう?」
「ええ………小康状態といったところです。」
「そっか………」
「やれやれ…………ヒヤヒヤさせてくれるわね。」
ケビンの状況を知ったエステルとシェラザードは安堵の溜息を吐いた。
「しかしリースさん………精神に負荷ということはやはり………」
「ええ………お察しの通り”聖痕”です。ただし………あなたに刻まれていたものと違い、彼のそれは”原型”と言えるもの。”守護騎士”にのみ顕れると言われる魂の刻印です。」
ヨシュアの言葉を続けるようにリースは真剣な表情で答えた。
「”守護騎士”………?確か”星杯騎士団”を統率する十二名の特別な騎士達で何か特別な力を持っていて、イオンさんもその一人だと聞いているけど……って、まさかケビンさんもその”守護騎士”って存在なの!?」
「はい。そしてその異能とは各々の”聖痕”の力によるもの。通常では考えられないような肉体の強化や高度な法術の使用を可能にしてくれる力の源泉です。ケビンは、その”聖痕”を持つ十二名の”守護騎士”の一人………”第五位”の位階を持つ人間です。」
ケビンの正体を察して驚いたエステルにリースは静かな表情で答えた。
「それでは、ケビンさんやイオンさんもヨシュアさんと同じように何らかの処置を受けて………?」
「いえ、本来の”聖痕”は意図して埋め込まれるといったものではありません。あくまで自然発生的に顕れるものだとされています。そして”守護騎士”の数は歴史を通じて常に十二名―――どの時代にも必ず、”聖痕”を宿す者がどこかに現れて”守護騎士”になると言われています。」
「な、なんだか不思議な話ね………それじゃあヨシュアにあった”聖痕”っていうのは………」
「あれは多分………本来の”聖痕”を疑似的に再現したものじゃないかと思う。………かつてワイスマンは七耀教会の人間だったからね。」
「あ、そんなこと言ってたわね。」
ヨシュアの話を聞いたエステルは”グロリアス”でのワイスマンの話を思い出した。
「………背信者ワイスマンは”星杯騎士団”の上位にあたる”封聖省”に所属する司教でした。彼は司教職にある時から”身喰らう蛇”に通じており、様々な秘蹟を盗み出したようです。守護騎士の”聖痕”に関する膨大な文献と研究もその一つ………彼はそれらを参考に意図的に”超人”を造り出す技
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