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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第140話
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アンゼリカの話に続いて答えた後不安そうな表情をしているエリオットにミリアムは苦笑しながら指摘した。



「ああ、行方不明の学院生たちも全員揃えることができたしな。」

「ん、できることは全てやった。」

「あとは風と女神のみぞ知る、か。」

「あはは、なんだかドキドキしてきましたね〜。」

「……やれやれ。どうにも緊張感がないっていうか。」

リィン達がそれぞれ緊張している中、呑気な様子でいるトマス教官にセリーヌは呆れた表情で指摘した。



「ふふ、それでこそ皆さんでしょう。ようやく――――本当にようやく、ここまで来る事ができました。あとは皆さん自身の手で、大切な場所を取り戻してください!」

「はいっ……!!」

アルフィン皇女の号令にリィン達は力強く頷き

「―――カレイジャス、総員配置についてください!行こう―――わたしたちのトールズ士官学院へっ!」

トワは士官学院生でもあるカレイジャスの船員達に号令をかけた!



「――――こちらシグルーン。現在トリスタ近郊の上空に到着し、トリスタの奪還作戦が行われようとしていますが、何かありましたか?」

リィン達がトリスタ並びにトールズ士官学院の奪還作戦を始める直前、シグルーンは人気のない所で誰かと通信をしていた。

「――――!!……そうですか。……ええ……ええ……了解しました。明朝彼らに事実―――――”戦争回避条約”の”期間”が切れ、メンフィル・クロスベル連合軍によるエレボニア帝国全土の制圧が始まり、その時点で今から行われる連合軍の襲撃によって”既に帝都も制圧された事”を伝えた後彼らの許を離れ、リフィア殿下達に合流致します。」

通信内容を聞いて目を見開いたシグルーンは静かな表情で頷いて通信を止めた。

(想定していた通り、彼らは”メンフィルが指定した猶予期間以内に内戦を終結させられなかった”わね…………元々学生がそんな事をできる訳がないし、後は彼らより実戦経験があり、既に社会に出て理不尽な現実を知り、その現実に何度も抗い続けた”特務支援課”と比べる事自体が間違っているわね。むしろ、学生でありながら帝都解放の一歩手前の状況まで持って来れただけでも普通ならありえないくらいの成果ね。)

通信を止めたシグルーンは静かな表情で考え込んでいた。



「……やっぱり、リィン達は”間に合わなかった”ようね……」

その時ゲルドが複雑そうな表情をしながらシグルーンに近づいてきた。

「ゲルドさん。今の通信を聞いて―――いえ、貴女には”予知能力”がありましたね。」

「……………………」

ゲルドの登場に目を丸くしたシグルーンはすぐにある事に気付いて気を取り直して静かな表情で黙り込んでいるゲルドを見つめた。


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