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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第136話
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、可愛い妹。ふふ……なんて可哀想な子かしらね?」

「…………ぁ…………」

「姉妹のような間柄なのに、どうしてそこまで酷い事を言えるのですか……!?」

「フン、聞いていた以上のサドっぷりね……」

クロチルダの言葉を聞いた辛そうな表情で顔を俯かせるエマを見たセレーネはクロチルダを睨み、サラ教官は不愉快そうな表情でクロチルダを見つめていた。



「前を向くんだ―――委員長。真実から顔を背ける必要なんてない……!」

「………リィン、さん……?」

「あら……?」

リィンの言葉を聞いたエマは呆けた表情でリィンを見つめ、クロチルダは目を丸くした。



「俺も時々、自分の”真実”を知るのが怖いと思う時がある。それを知ったら、今まで通りの俺でいられない気がするから……―――でも、それでも絶対に信じられる事がある。”Z組”のみんななら、一緒に過ごした仲間なら―――どんな俺でも絶対に受け入れてくれるってことを!」

「あ…………」

「リィン…………」

「フフッ、わかってはいましたけど、やっぱりZ組の皆さんに嫉妬してしまいます……」

「……………」

リィンの言葉を聞いたエマは呆け、ゲルドとエリスは微笑み、シグルーンは静かな笑みを浮かべた。



「……ええ、そうですね。エマさんがエマさんである事に全く変わりはないと思いますわ。」

「……その通りだ。顔を上げるがよい、エマ!いかなる事があっても我らはそなたと共に在ろう!」

「リィンさん……みなさん…………」

「……………………」

リィン達に励まされて元気を取り戻して行くエマの様子をクロチルダは静かな表情で見守っていた。



「ヴィータ姉さん――――今、私はようやく自分の気持ちに気付けたわ。」

「え……?」

「士官学院に入ったのは、あくまで魔女としての使命を果たすためだった。導きに従い、幼い頃から使命のためだけに生きて来た……そう言っても過言じゃないわ。――――けど、今はそうじゃない。こうして巡り合えたみんなと共に、自分だけの道を歩いていきたい……そう、心の底から願っている……!」

「……!」

「エマ……」

エマの決意を知ったクロチルダとセリーヌはそれぞれ驚きの表情でエマを見つめた。



「ヒュウ♪いい啖呵じゃない。」

「それでこそ俺達Z組の委員長だ……!」

「わたくし達も同じ気持ちですわ!」

一方サラ教官は感心し、リィンやセレーネは明るいこと言った。



「……………ふふ……なるほどね。どうやら――――士官学院は思っていた以上にあなたを成長させていたみたいね。」

「姉さん………?」

「いいわー――久しぶりに稽古をつけてあげまし
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