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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第134話(第2部再開)
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考えると後2ヵ月は必要との事です。」

怒鳴られた隊長は慌てた様子で答えた。



「遅すぎる!”結社”から多くの工事用の自動人形等を回してもらったというのに、そんなにもかかるのか!?」

「は、はい……急がせてはいるのですが、地下を掘り当てる前に瓦礫の山もそうですが瓦礫の山に埋もれている兵達の遺体も片付けなければなりませんので……」

「グググググ……ッ!おのれ、メンフィルめ……ッ!”アレ”さえあれば、奴等を滅ぼせるというのにっ!!」

報告を聞いたカイエン公爵は顔を真っ赤にして怒りの表情で唇を噛みしめた。



「―――こちらにおられたか、カイエン公。」

するとその時オーレリア将軍とウォレス准将が近づいてきた。

「オ、オーレリア将軍閣下!?それにウォレス准将閣下まで……!」

二人の登場に領邦軍の隊長は驚いた後敬礼をし

「おお、ようやく来たか!待っていたぞ、二人とも!」

カイエン公爵は明るい表情で二人を出迎えた。



「待っていたも何もありませんでしょう。―――”総参謀”のルーファス卿を失い、ルーレを始めとしたノルティア州の守りは消え、クロイツェン州に到ってはメンフィル帝国によって完全に制圧されちまった。帝国東部の戦線はもはや崩壊しつつあります。何故このような事態になるまで我らに声をかけてくださらなかったのですか?」

「まあ待て、准将。ルーファス卿を失ったのは痛いがノルティアは様子見、クロイツェンのメンフィル帝国軍にしても制圧したクロイツェンの治安維持を含めた事後処理の為に帝都に攻めてくるまでまだ時間があるという理解はできる。」

「うむ、全く持ってその通りだ。」

ウォレス准将の指摘を制止したオーレリア将軍の言葉を聞いたカイエン公爵は静かな表情で頷いた。



「だが―――アレはなんだ?クロスベルの地に現れたというあの不可思議な碧い大樹は?」

しかしオーレリア将軍は表情を厳しくしてカイエン公爵に問いかけ

「映像で拝見したがとんでもない代物のようだ。今の所は無害のようだが東部の民などはさぞ不安でしょう。」

ウォレス准将は真剣な表情で指摘した。



「心配無用だ。あれも『予定通り』だ。」

「フン……?」

「怪しげな”結社”とやらと繋がっているとは聞いたが……」

カイエン公爵の話を聞いた二人はそれぞれ考え込んだがやがてオーレリア将軍が制止した。

「よい、”裏”の事はいいだろう。だが我らは武人―――戦場で勲を立てる事が全てだ。次なる相手を教えてもらうぞ、”カイエン主宰殿”。」

そしてオーレリア将軍は不敵な笑みを浮かべてカイエン公爵に問いかけた。



「よかろう。―――二人には今後、帝都の守りについてもら
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