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ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第36話 地下のダンジョン
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しっかりと武装したアスナとユイを抱いたキリトはユリエールの先導に従って早足に街路を進んでいく。
俺とサキもその後ろについていく。
キリトとアスナはユイをサーシャさんに預けてこようとしたのだが、ユイが頑固に一緒に行くと言って聞かなかったからやむなく連れて行くことになった。
無論、ポケットにはしっかりと転移結晶を用意している。
ユリエールさんには申し訳ないがいざという時は離脱して仕切りなおす手はずになっている。
「あ、そう言えば肝心なことを聞いてなかったな」
目の前を歩くキリトがその前を歩くユリエールに話し掛けた。
「問題のダンジョンってのは何層にあるんだ?」
ユリエールの答えは簡素だった。
「ここ、です」
アスナは意味がわからずおもわず首をかしげる。
「ここ……って?」
「このはじまりの街の中心部の地下に大きなダンジョンがあるんです。シンカーは……多分、その1番奥に……」
「マジかよ」
キリトがうめくように言った。
「ベータテストの時にはそんなのなかったぞ。不覚だ……」
ベータテスト以前に第1層の地下にダンジョンを作るなんて設計は無かったはず……
先生が勝手に作っていたとしたら多分他にも……
「そのダンジョンの入り口は軍の本拠地の地下にあるんです。恐らく上層攻略の進み具合によって解放されるタイプのダンジョンなんでしょうね。発見されたのはキバオウが実権を握ってからのことで……彼はそこを自分の派閥で独占しようと計画しました」
「なるほどな……未踏破ダンジョンには一度しか
湧出
(
ポップ
)
しないレアアテムも多いからな。さぞかし儲かったろう」
「それが、そうでもなかったんです」
ユリエールの口調がわずかに痛快といった色合いを帯びる。
「基部フロアにあるにしてはそのダンジョンの難易度は恐ろしく高くて……基本配置のモンスターだけでも60層相当くらいのレベルがありました。キバオウ自身が率いた先遣隊は散々追いまわされて、命からがら転移脱出するはめになったそうです。使いまくったクリスタルのせいで大赤字だったとか」
「ははは、なるほどな」
キリトの笑い声に笑顔で応じたユリエールだがすぐに沈んだ表情を見せた。
「でも、今はそのことがシンカーの救出を難しくしています。レベル的には、1対1なら私でもどうにか倒せなくもないモンスターなんですが、連戦はとても無理です……失礼ですが皆さんは……」
「ああ、まあ、60層くらいなら……」
「なんとかなると思います」
キリトの言葉に引き継ぎ、アスナは頷いた。
俺とサキもそれに合わせて頷く。
60層配置のダンジョンをマージンを充分取って攻略するのに必要なレベルは70だが、現段階でサキが85、アスナが
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