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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
1話
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先ほどの状態のようだ。
 一夏さんの席が最前列、しかも真ん中だからかクラスメイトと先生の視線を一番引きつけている。
 これだけの視線、しかも僕以外は異性からの視線だからか随分余裕がなさそうだ。
 僕自身にも視線は集まっているが、僕の席は廊下側でしかも後ろだ。
 後ろである分視線が少ないので、先ほどのモノレールに比べれば遥かに余裕がある。
 視線を前に戻しクラスメイトの自己紹介を眺める。

 朝から変に疲れてしまったせいか、正直あんまり頭にクラスメイトの顔と名前が入ってこない。

 ―――……あとでクラスメイトの名前と顔を覚えなそう。

 順番に進んでいく自己紹介。
 一夏さんの順番がやってきたが、顔が青いままではあったがそれでも無難な自己紹介をして、質問される前に素早く席に戻っていく。
 なんだ、さっきの様子だと自己紹介が上手く出来ないかもしれないと思ったけど、見た目よりも気持ちは楽なのかもしれない。

 自分の番が回ってきたのか山田先生から名前を呼ばれ、席から立ち上がり前に出る。

 ―――おぉ、これはまた。

 さっきまではそこまで気にならなかったが、前に出るとクラスメイトの視線が全員分突き刺さる。
 モノレール同様。今まで体感してきた視線とは大分種類が違う。疲労のせいなのか逆に楽しくなってくる。
 心の中で笑いながら、自己紹介を始めた。

「皆さん初めまして。2人目の男性操縦者の月夜 鬼一です。ここに来るまではプロゲーマー、という仕事をしていました。
 僕は皆さんよりも年下なので気軽に声をかけてもらえると嬉しいです。これからよろしくお願いします」

 リラックス、とまでは言えないが普通な自己紹介が出来た。変に受けを取りに行く必要もないだろう。自分のジョークのセンスのなさはチームメイトからお墨付きだ。
 戻る前にクラス全体に視線を走らせ、質問もなさそうなので席に戻る。
 いや、戻ろうとした。 クラスメイトの一人が手を上げて、僕に質問を投げかけてきた。

「あの、月夜くんって、TVとかに出たことあったりする?」

 その質問がどんな意味があるのかいまいち分からなかったけど素直に答える。

「何度か出たことあります」

 今のプロゲーマーは頻繁にテレビに取り上げられる、という程でもないが偶に特集を組まれて出演することもあるし、一部の大きい大会なんかも放映されているので自分の姿が映ったことがあるのは一度や二度ではない。

「じゃ、じゃあ、このまえテレビでやってたゲームのワールドリーグに出てたのも、月夜くん、なの?」

「この前テレビやネットで放映されたワールドリーグに出ていたのは僕です」

 そう答えると一部がざわつきはじめるけど、まだ自己紹介を終えていない人たちがいるので質問
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