1話
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ッキリしている。
このISを生み出した篠ノ之 束はとてつもない阿呆だということだ。
女性にしか乗れない、とか、間接的にとはいえISで人生が少なからず変わった身というのを差し引けば、ISそのものは発展性のある素晴らしい道具に思える。元は宇宙での行動を主としているならなおさらだ。単独で大気圏離脱やその後の活動も視野に入れていたのであれば賞賛に値する。
なればこそ、彼女はその方面での証明をするべきであった。
何をトチ狂ったのかよりにもよって軍事的な手段でその有効性を示してしまったのは愚行でしかない。
そりゃ、こんなことをしてしまえば宇宙空間での利用としたマルチフォームスーツよりも軍事利用のパワードスーツとしての評価が上がるだろう。
とどめに開発者である篠ノ之 束から「ISを倒せるのはISだけである」なんて間抜けな発言もある。
もし彼女が最初からパワードスーツとしての評価を求めているのであれば、マルチフォームスーツというお題目を上げる必要はない。『白騎士事件』だけでケリがつく。となると宇宙空間での活動を主としていたのは多分間違いない。
いや、こんなことを考えても詮無きことかな。
真実はどうあれ、今ある現実に向き合うのが建設的だ。
色々と腹ただしいことはあるが、ひとまず置いておこう。多少は気も紛れた。
視線を外からモノレール内に戻す。
鬱陶しい視線の数々。そのことに再びテンションが下がる。
―――まぁ、数日で慣れるだろう。
自分を納得させるように呟く。モノレールの走行音で周りには聞こえない。
そもそも僕はこんな視線のことを気にしている場合ではない。
引退することにはなったがそれでもプロとしての矜持は忘れたことはないし、忘れることはない。
僕がヘマすればe-Sportsの評価にも繋がりかねない状態である以上、それ相応の気概を持ってISに向き合うつもりだ。
男である僕がISで成果を出すということはこのうざったい視線が更に増えたり、もっと悪辣な視線になるかもしれないが、僕が様々な形で成果を出すことに成功すればこの視線も最終的には減ることになるだろう。
最終的には減ることになるだろうが、それでも今が改善されるわけではない。
それまでこのうざったい視線が続くと考えただけで、当分憂鬱だな。
―――――――――
無事、IS学園に到着した僕は地図片手に学園内を歩き回り自分の教室を目指した。
周りの女生徒たちは自身の友人、もしくは同性という気楽さもあって複数人で道を確認しながら教室を目指す。人数が多い分情報が立体化するため僕のように1人で動くよりかはマシだろう。
歩いている時もずっと周りから視線が飛んでき
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