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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第127話
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帝国とメンフィル帝国の外交問題や戦争回避条約等を知ったレクター少尉は疲れた表情で溜息を吐き、キリカ補佐官は真剣な表情で考え込みながら呟いた。



「―――話を戻すがアンタらがあの競売会で保護したチビッコ…………あの子が”核”となって”至宝”が誕生した経緯はおおよそ掴んでいる。」

「…………………………」

「やれやれ……世俗の勢力がそこまで掴んでいるとはね。」

レクター少尉の答えを聞いたロイドは目を伏せて黙り込み、ワジは複雑そうな表情で言った。



「誤解して欲しくないけど……私にしても、そこの彼にしてもあくまで情報畑の人間よ。個人的な一存で”至宝”をどうこうしようとか考えているわけではないわ。ただ、大陸全土の混乱に陥れる契機(きっかけ)となったこの事件…………その絵を描いた『真の黒幕(フィクサー)』が誰なのかが知りたいだけなの。」

「…………!?」

「真の……黒幕(フィクサー)!?」

(………………………)

キリカ補佐官の話を聞いたロイドとエリィは表情を厳しくし、ルファディエルは目を細めていた。



「先程言ったように、ディーター大統領はあくまで経営者としての側面が強すぎるわ。マリアベル嬢も底知れないけど政治面よりは、魔導技術方面を一手に引き受けているみたいだし。かといって”風の剣聖”は…………黒幕というには余りに自戒的でストイックすぎるでしょう。」

「ギリアスのオッサンにしても”結社”にしても…………クロスベルの状況を利用したり、利害の一致で協力はしたが主体的に行動してるわけじゃない。―――誰かいるハズなんだ。政治、経済、歴史、国際情勢……クロイス家やD∴G教団、”結社”の動きに至るまで…………”全て”に通じた上で各方面に働きかけながらここまでの絵を描いたヤツが。」

「おいおい……マジかよ。」

「少々、陰謀論じみているような気もしますが……」

二人の推測を聞いたランディは疲れた表情をし、エリィは複雑そうな表情をし

「確かに………パズルのピースが足りてないような気はします。」

ティオは目を伏せて言った。



(…………まさか………………そうなると………兄貴を殺した”真犯人”もあの人なら辻褄が合う…………!)

一方今までの出来事を思い出し、ある人物が思い浮かんだロイドは厳しい表情をし

(十中八九”彼”ね…………となるとガイを殺害したのもやはり…………)

ロイドと同じ人物を思い浮かべたルファディエルも厳しい表情をしていた。



「まあ、そのあたりの確認ができないかと思ったのだけど………貴方たちにも確証は無さそうだし、この程度にしておきましょう。時間も無いし、もう一つの用件に入らせてもらうわね。」

「もう一つの用件
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