レベル4 これは全ての始まりであり、大いなる叙事詩である。
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………う、』
ボイサは脂汗でもかきそうな顔をしながら顔をゆらゆらし続けている。
『別に俺も、患者を裏切れだとかそういうことを言ってるんじゃない。ただちょっと、サンサーヴを哀手 樢の体内に埋め込んでくれって頼んでるだけだろ?』
(名指し!?)
変な画策に巻き込まれた気はしていたが。
『……分かった』
こうして、場面が変わり、おそらく樢役の女が歯医者で治療を受けている時に、ボイサが意を決したようにサンサーヴを樢の口の中に落として、映画が終わった。
「……ちなみにこの、とても普通の人間の体内にサンサーヴを隠す作戦ですが、1日もしないうちにハンター達にバレたそうですよ」
「私必要無くない!?」
「……というか、麻酔かけてても流石に飲み込んだら分かるでしょ」
動画が終わってもいまいち解消しきれていない疑問を、片付けの最中の夢値に投げかけた。
「あぁ、あれはドラマ上の演出で、実際は飲み込ませてはいないのです」
「じゃあどうしたの?」
「顎の中に埋め込んだのです」
「それ歯医者!?」
等と、補完しきれていない質問をいくつかしていると、夢値が部屋の時計を見ながら、「そろそろですね」と呟いた。
「ん?」
「もうそろそろ、お暇します」
窓の外を見ると、空がうっすらと暗くなっていた。
「あ、そうなの」
四六時中居座る気は無いようで樢は少しホッとした。
「もしぼくがいない時にハンターが現れたら、」
「うん」
「頑張って逃げて下さい」
「あ、そう」
「おそらく早めにぼくが駆けつける予定ですので」
「凄くアバウトね」
「そういうわけで、」
夢値は樢の目の前に立つと、スッと小さな手を差し出した。
「これから、宜しくお願いしますね」
夢値はニコッと微笑んだ。
「……うん」
半ば強制ではあったが、樢は自分の意志で夢値の手を握った。
ガシャァァン!!
「サァァアァァアアンサアアァァァァアアアァアァアヴウウゥゥウゥウウウウウゥウゥ!!」
「いきなり何!?」
突然、ルベーサが窓ガラスを割りながら乱入してきた。ガラスの破片の嵐が吹く。
「今日こそサンサーヴをぉ……」
「ぼくの先攻、テラ・フォーミングチキン・レース闇の誘惑テラ・フォーミングチキン・レース擬似空間トレード・イン無の煉獄デステニー・ドローチキン・レースSin サイバー・エンド・ドラゴンアームズ・ホール反目の従者反目の従者シエンの間者」
「グアアアアァ!」
ルベーサ LP8000→4000→0
ルベーサは割れた窓から吹っ飛んでいった。
「さて、用も済んだしお暇しますね」
夢値は何事も無かったように窓を修復しながら帰り支度を整えた。
「あ、うん」
「つまらないものですが、温泉まんじゅう置いておきますね」
「うん」
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