レベル4 これは全ての始まりであり、大いなる叙事詩である。
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あります」
そして夢値がなにやらいそいそと準備をすると、あれよあれよと言う間にショートドラマを視聴する準備が整ってしまった。
「では、お楽しみ下さい」
夢値がいつの間にか持っていたリモコンを操作すると、液晶画面に光が点いた……
(まさかそれから延々とCMを観せ続けられるとは……)
樢は心の中で溜息をついてから深呼吸した。
「じゃあ、CM飛ばしてよ。早送りとかチャプターのスキップとか無いの?」
「うーんと、このタイプの物は初めてでー……」
樢の単純な案に、夢値は首を傾げた。
「これかな、えいっ」
ドパァーン!テレビは爆発した。
「なんで爆発するのよ!」
「あれー?自爆ボタン押したら爆発してしまいました」
「それは当たり前でしょ!ていうかなんでそんなのあるの!?」
「自爆付きの方が視覚的にも楽しめると思いまして」
「自爆付きって字幕付きみたいなノリで言わないでよ」
「うーん、じゃあ、これかな?えいっ」
「えいっ、って爆発しちゃってもうテレビが無いじゃない」
『ハイ、じゃあ最初のシーン、ヨーイ始め!』
「ってあった!」
それどころか、テレビには傷1つついていない。
「これはNG集ですね。どうやら、最後のチャ……チャプなんとかーまで飛んでしまったようですね」
「なんでそこまで覚えてて忘れるのよ。チャプターねチャプター」
「ええっと、これからどうすれば……」
夢値は拙い動きでわちゃわちゃとリモコンを操作した。すると、
『デス・エクスプローォジョン!』
リモコンから男の覇気ある大声がしたかと思うと、
ドパァーン!テレビは爆発した。
「またぁ!?」
「え、ええっと」
夢値は折りたたまれた紙を開き始めた。説明書か何かだろうか。
「……P→C→Sで、デス・エクスプロージョン。説明書に書いてありました。どうやらリモコンの特定の操作によって爆発するようになってるみたいですね」
「その機能いる!?」
「うぅーん、……」
夢値は暫く額に皺を作りながら説明書とにらめっこしていたが、
「これは、織羅さんを呼んだ方が早いですね」
そう呟くと説明書を畳んでパイプチェアを発って膝立ちになった。
(知り合いかな……?)
夢値は床に正座すると床に顔を近づけてコンコンと扉にするような軽いノックをした。
「……え、まさか」
ガチャリ。夢値がノックをした辺りからノブを回したような音がすると、そこから何かがにゅっと姿を覗かせる。
「老伍路くん、こんちはー」
ノリのいいお兄さんといった声と共に姿を現したのは、
「え?」
(服、が、浮いて……え?)
真っ白の衣に悪魔のような翼を付けて、天使のような輪っかを頭につけた、だがそれらだけの存在だった。
樢は、それの体の部分を目視す
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