第三部
名誉と誇り
にじゅうご
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ある。
やれ、宇宙を飛び回って強い獲物を狩猟する残念な種族でーとか、こういうルールを設けて狩りに挑んでるドMなんだよーとか、死にそうになると辺り一体を巻き込んで自爆すんだよーなどと軽くだ。
自爆の件で顔を青褪めさせていたが、それ以外の話では瞳を輝かせてもっともっとと話をねだられた。
就寝前の幼児か、貴様は。
あとは、私が冒険者というモノであり、未開の惑星を調査し、狩りとして適切な生物が存在するのか、または硬い肉の繁殖問題などの調査をすることを生業としていることくらいか。
「なので、これは魔道具などではなく、科学技術で作成されたものだ」
「カガクギュジュツ、ですか?」
「そうだな。簡単に言えば、自然現象を『科学的』に解明することだ」
「カガクテキ?」
「……そうだな。簡単に言えば……」
などというやり取りがあって、もう面倒だから「魔法だよ魔法」と匙を投げた。
全然納得していないようであったが、自然現象を観測して、その法則性を物理的に解明することと言っても何が何だかだろう。
私だって分からない。
高校の選択授業では、物理がやりたくないから地学にしたくらいだしな。
石って削ると超綺麗になるんだよ。
何だかとってもバカにした目で私を見るので、「じゃあ魔法ってなんだ」と、聞いてみたのだが。
「魔法というのは、大気に存在する魔素を私たちの体に宿っている魔力、精神力とも言いますが、これに詠唱を合わせたモノを鍵としてー」
とかなんとか、どや顔でクソ長い講釈が始まりそうだったので、「うるさい黙れ」と言って切って捨ててやった。
ぶすっとした顔の中に、どこか優越感を混ぜた瞳で私を見る彼女。
「……なんだ」
「べつに。なんでもありません」
イラッとしたので、顔面を掴んで持ち上げてやった。
目がうるさい、目が。
―
時は戻り、私とエリステインは、ブリッジで冒険者を映し出す立体映像を観ていた。
人数は5人と、エリステイン曰く標準的な人数であるとのことだ。
「前衛が2名、中衛が1名に後衛が2名ですね」
なんだかオンラインRPGを思い出すが、彼女の説明を聞いている限り間違いではないようだ。
ターゲットの目を引き付ける者、隙をついて攻撃する者、後方から一撃必殺のごとくドカンとやる者。その他に補助的な役割を行うものもいるとか何とか。
重戦士や戦士が前衛、賢者とかレンジャーやらが中衛、魔法使いとか僧侶が後衛といったところか。
遊び人とか踊り子って、どこになるんだろう。たまに商人とかあるけど。
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