第80話 予想外の事は何時も予想外のタイミングで起こるから予想外と言える
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大人たちは変態か変質者しかいないのであろうか。
だとするならば今ではすっかり万事屋メンバーの一員になっているとは言え元はリリカルキャラでもあるなのはをこんな汚い大人たちの妄想に巻き込む訳にはいかない。
一応青少年の位置である新八が身を挺してでも守らなければならない。硬い決意を胸に新八はそう決心した。
「えっと……何してるんだ? 其処で」
「あ、貴方は!」
声のした方へと一同の視線が動く。其処に居たのは村田兄妹の鉄子だった。どうやら船内を歩き回っていた際に新八達とばったり出会う形になったようだ。
「鉄子さんこそ、こんな所で何してるんですか?」
「私は……兄を止めようとして……それで―――」
途端の鉄子の言葉が詰まったのを見て、新八は悟った。既に兄鉄矢はもうこの世に居ないのだと―――
それを悟った新八は、それ以上の事を鉄子から聞く事が出来なくなっていた。
彼も知っていたからだ。大事な肉親との別れの辛さを。
「し、新八〜〜。私、何だか頭がフラフラしてきたネェ……後凄いダルいアル」
「か、神楽ちゃん!」
そんな矢先の事だった。突然神楽の膝が折れだす。どうやら風邪を引いていると言うのに無理して此処まで来たツケが回って来たようだ。
「か、神楽ちゃん! だから無理しちゃ駄目だって言ったのに」
「な、何言ってるアルか……大事な妹分の危機に姉貴である私が出なくて……ど、どうするアル……アル……アル……うっぷ!!」
途端にその場に蹲りだす神楽。そして、その口からは形容しがたい音と汚い液体、吐き出される吐瀉物。要するにゲ○が神楽の口から滝の如く吐き出されたのであった。
突然そんな事をしだしたのだから慌てだす一同。
「うっわ! 汚いっすねぇ! こんなとこで吐かないで欲しいっすよ!」
「いやいや、今時こう言ったゲロインと言うのもまた味があって良いんでしょうねぇ。容姿端麗で完璧超人なヒロインもいいですがこう言った癖のあるヒロインもまた良いものですねぇ」
「いやいや、だからって四六時中ゲロを吐くヒロインなんて僕はお断りですよ! ってか神楽ちゃんしっかりして! あぁもう、だからちゃんと寝てなきゃダメだって言ったのに!」
「えっと、一応ビニール袋ならあるけど使うか?」
「リーダー。それよりもこの酔い止め薬を飲んだ方が良いと思うぞ。水はないが」
「んなろぉ! 負けてたまるか! こうなったら私もゲロを吐いてゲロインキャラに昇格を―――」
「いけませんよまた子さん。貴方がゲロを吐いた所でただゲロを吐く危ない人でしかなりませんからね。決してヒロイン格にはならないと思いますよぉ」
「チッキショーーーーーー!!」
神楽のゲ○一つでこうも皆が右往左往しだすと言うのも面白味の一つと言えるだろう。
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