機動戦艦ナデシコ
1339話
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シャドウミラーに亡命してきたいと言う者もいるだろう。
そう考えれば、全て同じと考えるのは不味いかもしれないが……
「ふんっ、向こうが何を考えていても、俺達がその力を発揮すれば全く問題はない筈だ」
オウカの不安を拭おうというのか、イザークが自信満々に言い切る。
実際、その言葉は間違っていない。間違ってはいないんだが……
「ひゅーひゅー、恋人の不安を取り除くってか、イザークは格好いいねぇ」
「ムウ、貴様ぁっ!」
「あー、ほらほら。いい加減にしなさいよ2人とも。それより、今話し合っているのは、連合軍と協力して地球にいる木星蜥蜴を倒す事でしょ」
照れ隠しか、それとも純粋な怒りかは分からないが、ムウに向かって叫ぶイザークを円が止める。
これが美砂辺りなら、イザークも怒りの矛を収めるような真似はしなかっただろう。
……オウカとのデートの映像を撮影した主犯の1人だって話もあるらしいし。
ただ、円は美砂とは違って基本的に真面目な性格をしている。
そう考えれば、イザークも怒りの矛を収めざるを得ないらしい。
「それで話を戻すけど、今度行われる連合軍との共同作戦だが、どのくらいの戦力を出す? 俺もニーズヘッグを出した方がいいのか?」
「どうでしょうね。出来ればそれは止めた方がいいと思うけど」
マリューの言葉に首を傾げる。
「何でだ? こっちの戦力を見せつける必要があるんだろ? なら、当然ニーズヘッグは見せておいた方がいいだろ」
ニーズヘッグという存在は、抑止力としてこれ以上のものはない。
その姿を見ただけで、敵は恐れを抱いて萎縮し、味方の士気は天井知らずなまでに上がる。
シャドウミラーの象徴というだけあって、ニーズヘッグは色々な意味で特別な機体だ。
である以上、その力をはっきりとナデシコ世界の者達に見せつける必要はあると思うんだが。
そんな俺の考えとは裏腹に、マリューは再度首を横に振る。
「今回見せるのは、ニーズヘッグ単体ではなくシャドウミラー全体の力の方がいいわ。ニーズヘッグだけが強い国だと思われれば、それこそ多数同時に攻めればどうにかなるって思われるかもしれないでしょう?」
「俺達も普通よりは強いつもりだけど、それでもアクセルと比べられると……なぁ?」
「ふんっ、そんな風に気弱だからお前はいつまで経ってもアクセルに勝てないんだ」
マリュー、ムウ、イザークのやり取りには考えさせられる。
確かに俺だけが強いと思われるのは色々と問題がありそうだが……けど、それこそナデシコからもたらされた映像を見れば、そんな馬鹿な事を考える奴がいるとは思えない。
それにムウが自分達の腕を卑下しているように言ってるが、それはとんでもない出来事だったりする。
そもそも、シャ
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