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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第122話(第2部中断)
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そしてリィンがその場から退出するとスカーレットはリィンが出て行った扉をずっと見つめていた。
「リーダー達に出会うよりあの子に先に出会っていれば、あたしの人生も変わっていたかもしれないわね………………あ〜あ……自由の身になる頃にはあたしも相当歳を取っているのでしょうね……好きな男に抱かれるのが今ので終わりだなんて、これも”罰”かもしれないわね……まあ、その前に生きて罪を償えるかどうか、わからないけどね。フフッ……」
目を閉じて今までの出来事を思い返していたスカーレットは溜息を吐いた後自嘲気味に笑った。
「うふふ、そんな貴女にいい話があるわよ♪」
するとその時ベルフェゴールがアイドスと共に転移魔術で現れた。
「貴女達は確かリィンと契約している”使い魔”、だったわよね?……あたしに何か用かしら?」
「まどろっこしい話は止めて、単刀直入にいうわ。貴女、私の”使徒”になるつもりはないかしら?」
「”使徒”?何なのそれ。」
そしてベルフェゴールはスカーレットに”使徒”についての説明をした。
「そう……異世界って、本当に何でもありね…………―――わかったわ。貴女の”使徒”になるからさっさとして。」
「あら、まさか悩みもせずにすぐに答えを出すなんて、ちょっと驚いたわ。私に生殺与奪権を握られて”不老”の存在になって、永遠に時を生き続ける事に恐れはないのかしら?」
スカーレットが出した答えを聞いたベルフェゴールは目を丸くして不思議そうな表情で尋ねた。
「―――好きな
男
(
リィン
)
にずっと若い姿の自分を見てもらえる。女として、最高の幸せに悩む必要はないでしょう?それに貴女はリィンを本気で傷つけたり殺そうとしたりしなければあたしをどうにかするつもりもないのでしょう?」
「うふふ、なるほどね♪―――なら、受け取りなさい。」
自分に微笑みながら言ったスカーレットの答えに満足したベルフェゴールはその場で集中して、小さな光の球体を両手から出し、球体はスカーレットの身体に入り、スカーレットは”七大罪”の一柱――――”怠惰”を司る魔神ベルフェゴールの”使徒”になった!
「……!この流れ込んでくる凄まじい何かの”力”……!これが”使徒”になった証拠なのかしら……?」
「ええ。―――アイドス、彼女の右目、お願いしてもいいかしら?」
「わかったわ。万物に宿りし生命の息吹よ……女神アイドスの名の下に彼の者の失われし眼に再び光を…………!」
「……っ!?」
そしてベルフェゴールに視線を向けられたアイドスはその場で強く祈りを奉げるとアイドスの全身から膨大な魔力や神気がさらけ出されると共にアイドスの全身が光り、眩しさにスカーレットは思わず目を閉じた。
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