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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第121話
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郷を出て、一生懸命に修行してどうにか『従騎士』になれた……」

「『従騎士』…………―――!もしかして”守護騎士(ドミニオン)”という人達と何か関係があるのか?」

スカーレットの話を聞いて何かに気付いたリィンは真剣な表情で尋ね

「あら、驚いた。まさかその名を知っているなんて。ちなみに”どこまで”知っているのかしら?」

リィンの問いかけを聞いたスカーレットは意外そうな表情でリィンを見つめた後尋ね返した。



「……その”守護騎士”という人達が七耀教会の裏組織を纏めている人達と言う事くらいしかしらない。」

「そう…………ま、大雑把に言えばその言葉通りね。…………結局、アルテリアの日々はあっけなく終わってしまった……初任務の直前に……あの報せが来て……帝国に戻ったけれど……結局……何も守れは……」

「……もしかして以前話していた”故郷”の事か?」

悔しそうな表情で語るスカーレットを見たリィンは複雑そうな表情で尋ねた。



「フフ、そう言えばそんな話もしたわね。いいわ、大した昔話じゃないけれいど。それでも聞きたいというのなら―――」

リィンの言葉を聞いて苦笑したスカーレットはかつての出来事を話し始めた。

「前にも言ったと思うけど私の家は帝国の中西部で大きな農場をやっていてね。広大な土地がどこまでも続くようなのどかでいい所だった。両親も働き手に慕われていて、まあ自慢の故郷だったわね。そんな故郷に、突如鉄道網が敷かれる話が持ち上がったのよ。



”鉄血宰相”肝入りの国家事業……私達の土地はあっという間に接収されて……対価として大金が支払われた。『そのミラで代わりの土地でも探すがいい』―――つまりはそう言う事でしょう。生憎あたしは帝国を離れていてね。……報せを受けて帰国した頃には全てが終わっていたわ。



父は農場だけが生き甲斐だった……けれど代わりになるような土地はどうしても見つからなくて……結局、残ったのは欲しくも無い大金だった。」

「クロウからも似たような話を聞いた事があったな……市長だったお祖父さんはその件の半年後に亡くなってしまったそうだけど…………その、お父さんは?」

スカーレットの話を聞いたリィンは複雑そうな表情で尋ねた。



「……同じよ。自棄になって酒に溺れて、…………泥酔したまま事故死したわ。その後は、もうバラバラね。家族もどこで何をしているんだか。」

「そう……だったのか。―――ありがとう、話してくれて。」

スカーレットの過去を聞き終えて複雑そうな表情をしていたリィンは静かな表情で感謝の言葉を述べた。



「フフッ、礼を言うのはむしろこっちの方よ。あたしがこの世を去ってもあたしの故郷の話を覚えている人がいれば、死んだ
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