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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
外伝〜アルバレア公爵家の最後〜
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財産はメンフィルに没収されたからそれすらもできん。不甲斐ない俺を許してくれとは言わん……幾らでも罵りの言葉を受けよう。遠慮なく言うがいい。」

ユーシスは辛そうな表情で頭を下げた後使用人達を見回した。



「ユーシス………」

「………………」

その様子をリィンやマキアスは仲間達と共に辛そうな表情で見つめていた。



「ユーシス様を罵る等……使用人である我々の為にわざわざ事情を説明して恐れ多くも頭を下げて頂いたにも関わらず、そのような厚かましい事はできませぬ。」

「え…………」

その時執事が言った言葉を聞いたユーシスは呆け

「はい……!それにユーシス様は旦那様や奥様に冷遇され、お辛い立場であった事は自分達も知っています。」

「そんなユーシス様を攻める等恥知らずな真似は致しません。」

「それにユーシス様は私達の為にこの城館の新たな主となられるメンフィルの皇族の方達に頭まで下げて頂いたのですから、恩を仇で返すような真似は致しません。私達の為にメンフィルの皇族の方達に嘆願してくれて心より感謝しています!」

「今までお世話になりました!どうかユーシス様もこれからもお元気でいて……ください………っ!」

使用人達はユーシスに慰めの言葉を掛けたり、中には涙を流してユーシスに頭を下げる者もいた。



「お前達………………ッ…………!」

使用人達の心遣いに感激のあまりユーシスは言葉も出ず、涙を流して顔を俯かせて身体を震わせ

「ユーシス様……落ち着いたらどうか私にご連絡をお願いします。私は”アルバレア家”に仕える執事。ユーシス様がケルディックの領主となられた際に、私を傍に置いて下さい。」

「アルノー…………ああ……ッ!さっさと領主としての能力を身につけ、プリネ皇女殿下達より領主として任命されてくるから、それまではその時に備えて身体を休めておけ……ッ!」

そしてアルバレア公爵付きの執事の言葉に驚いたユーシスは身体を震わせながら決意の表情で執事を見つめて言った。



その後、カレイジャスはメンフィル帝国領となった事で離陸できるようになったバリアハート空港に着陸―――整備や物資などの調達も行った。



そしてリィン達は再び出発するまでの間、それぞれ街の様子を確かめながら一時の休息を取ることにしたのだった。
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