7部分:第七章
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第七章
仕事もさらに増えキャンバスライフも充実していた。その中でだった。
夏希はふと周りがぐらついたのを感じた。地震だった。
大学の中で起こった。それで少し慌てたがだった。
地震はすぐに収まった。ほっとすることになったがしかしであった。
「最近地震多くない?」
「そうよね」
「何かね」
周りがこう話した。その地震についてだ。
「また関東大震災でも起こるんじゃないかしら」
「そうじゃないの?」
「やっぱり」
「そうだとすると」
ここでまた話す彼女達だった。
「今のうちにいざという時の用意とかしないとね」
「そうそう、何時起こってもいいようにね」
「地震が起こってからじゃ遅いし」
「神戸のあれだって」
神戸の地震は彼女達がまだ幼い頃の話だ。しかし記憶には鮮烈なまでに残っていた。忘れられる話ではなかったのである。
「それこそね」
「ああいうことになったらね」
「遅いし」
「そうよね」
夏希もその言葉に頷く。彼女にしろ地震は怖いのである。
「そんなことになったら洒落にならないからね」
「それでだけれど」
「関東大震災また起こるかしら」
「やっぱり」
「起こるんじゃないかしら」
今さっき揺れて怖い思いをしたばかりである。夏希にしてもこう思わざるを得なかった。それでついついこうしたことを言ってしまったのだ。
「実際に昔から何回も起こってるのよね」
「そうよね、歴史を見たら」
「それこそ何度もね」
「起こってるし」
友人達もその話をする。
「じゃあ備えておいた方がいいかしら」
「部屋に非常食置いておくわ」
「あと色々なものもね」
そんな話をしたのだった。そしてだ。あの国の情勢もさらに怪しいものになってきていた。テレビでまたあのニュースキャスターが喚いていた。
夏希はまたリビングでその絶叫を聞いていた。やはりおじさんとおばさんも一緒である。周りの学生達もやはり一緒であった。
その中でだ。おじさんとおばさんが言うのだった。
「まずいかな」
「そうよね」
「これはね」
字幕を見れば何かミサイルに核を搭載できるようになったというのである。観ただけで大変なことになってしまっているのがわかる。
それを観てである。おじさんとおばさんも言うのである。
「何が起こるか」
「本当にミサイル撃つのかしら」
「核ミサイルを」
「そうなったら」
どうなるか。最悪の結果を誰もが想像した。
「東京に撃って来るかな」
「有り得るよね」
「じゃあ東京は」
「終わり!?」
「その国本当に何するかわからないからね」
夏希は今度はソファーに座っていた。そうしてそこで豆乳を飲んでいる。モデルの仕事が増えてきた為体型の維持に気を使うようになってきたのだ。
「撃っ
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