第五十三話 野村大佐!将棋は実は種類が多い!!その七
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「コントロールもよかった」
「実にいいピッチャーだった」
「この方のお心も胸にして」
そしてと言う瞬だった。
「出陣してきます」
「頼んだぞ、ホークスの心も学ぶのだ」
「鶴岡さんのお心もだ」
尚作者の父は大阪球場で実際に鶴岡を見たらしい、現役時代の野村や杉浦もだ。
「そのうえで勝利を収める」
「そうしてくるのだ」
「それでは」
瞬は敬礼してだった、そして。
そのまま阪神タイガースの二軍の練習場の休憩室で将棋をしていた野村のところに向かった、野村は阪神の選手達と将棋をしている。
その彼の将棋にだ、若虎達は唸っていた。
「やっぱりですよ」
「大佐めっちゃ強いですよ」
「俺達全然勝てないじゃないですか」
「誰が何度しても」
「将棋はです」
野村は海軍衆士官の軍服姿で盤の前に立っている、そこから言うのだ。
「宇宙なのです」
「宇宙ですか」
「将棋は宇宙ですか」
「じゃあその宇宙をですか」
「理解することですか」
「そうです」
その通りという返事だった。
「将棋はそうなのです」
「そうですか、宇宙を知ることですか」
「将棋はですか」
「じゃあ俺達もですね」
「将棋に強くなるには」
「はい、知ることです」
その将棋をというのだ。
「宇宙の中でするものです、そして」
「そして?」
「そしてっていいますと」
「それは野球にもつながるのではないでしょうか」
野球選手である彼等にも言うのだった。
「野球もまた然りです」
「宇宙ですか」
「野球もまた宇宙」
「では、ですね」
「宇宙を理解すれば」
「将棋も野球もですね」
「道が開けるのですね」
「そう思います」
野村は瞑目する様にして答えた。
「ですから」
「はい、わかりました」
「俺達も宇宙を知ります」
「そしてそのうえで」
「野球に励みます」
「そして阪神を今年も優勝させます」
「俺達が一軍にあがって」
そのうえでとだ、野村に強く輝く目で約束した。
「今年も優勝して」
「そして阪神の十連覇目指します」
「作者ホークスファンですけれど」
「阪神の黄金時代を築いてみせます」
「励まれて下さい」
見れが面長で端正な顔だ、その彼がだ。
微笑んでだ、そのうえでだった。
野村は若虎達とさらに将棋を打った、そして。
その後でだ、瞬が来て野村に言った。
「大佐、この度のことで」
「出陣ですね」
「私と共にです」
「わかっています」
温和な笑みでの返事だった。
「では私もです」
「中百舌鳥までですね」
「出陣します」
是非にという返事だった。
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