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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第三十一話 文化祭回り
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ゃ、俺は休憩に行って来るから。まわし方はある程度慣れただろ?」

「ええ。ありがとう、橘君。あんまりにもヤバかったら電話するから」

「オッケー。じゃあ、あがる〜」

全はそう言ってエプロンを外し、バックの中から財布と携帯電話。それにシンを取り出し首にかける。

『マイスター。お疲れ様です』

「まあ、どうってことないよ。前世じゃ執事なんて貴重な体験もしたしな。その時の我侭お嬢様に比べたらこの位」

あの時は辛かった。いくら護衛任務とは言っても執事をさせられて一日中ずっと依頼人の娘さんの執事をさせられるとは思わなかったからだ。

あの時程、神経を使う事はあまりなかったなと全は思う。つまりはそれ程辛かったという事だろう。

『あの方はただ構って欲しかっただけだと思うのですが……』

「ん?どうかしたか?」

『いえいえ。何も』

そんな会話をしながら校門に向かう。無論小さい声でシンとは会話していたので周りにばれる事はなかった。

「っと、いたいた」

校門前で背中に腕を回し、そのまま校門に寄りかかっているミサキに全は駆け寄る。

「すいません。お待たせしましたか?」

「いいえ。先ほどついたばかりなので。それにしても楽しい学園ですね、ここは」

ミサキは聖祥大付属小学校を見上げる。その顔には笑顔があった。

と、見上げていたのを止めてミサキは全に顔を向ける。

「それじゃ改めて……久しぶりだね、東馬」

「やっぱり、美咲さんだったんだな……」

「うん、久しぶり」

とびっきりの笑顔を全に向ける美咲。それもそうだろう、美咲が初めて出会った時全は気絶してしまっていたから、話すことが出来なかったからだ。

「それにしても、美咲さんまでもこの世界に転生してたとはな……まさか、母さんの所為か?」

「?母さん?母さんって……東馬のお母様?」

「ああ。そういえば説明してなかったっけ?」

「うん。お会いしたことなかったし」

「それもそうだな。それじゃ歩きながら話すか」

そして全と美咲は歩きながら文化祭を周る。その途中途中で全は自身の母親の事を話した。

全の前世、東馬の母親。名前は上月真白(ましろ)。性格は自由奔放。しかも根は頑固で一度こうと決めたら誰にも一歩も引かない。それが例え神憑(かみつき)家当主だとしてもだ。

ちなみに補足しておくと、神憑家には分家がたくさんあり、確かにかみつきとは呼べるけど、語呂合わせのような漢字の組み合わせの家もあった。上月家はその中では一番まともな部類だ。

そんな彼女に憑いていた神。誰もが一度は聞いた事があるであろう。日本の神、天照大御神だ。

しかも真白は天照大御神に認められ、神憑となった。上月家の人々
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