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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第三十一話 文化祭回り
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女達の記憶にその事がなかったのは恐らくその後起こった誘拐事件の方が驚きが多かったからだろう。

まあ、全が覚えていなかったのは女装を前世でも結構多用していたからだ。

「にしても、なぜばれた?女装は完璧だった筈。声も特製の変声機で変えていた筈……」

ただの文化祭に変声機まで使って女装するのは恐らく全世界を探しても全位だろう。

「ふふ、以前にもこうやって女装をしていた仲間がいてな。特徴が完璧に一致していたからわかっただけだ。普通の人が見てもわからないと思うぞ」

「…………へぇ、そうなんですか」

俺みたいな変り種が他にもいるのか、と全は思わず感心した。というか、感心する部分が違うと思うが。

「そう。たかが潜入任務に本気で女装して女性の仕草を完璧にマスターして、特製の変声機まで使って……………な?()()?」

「っ!!!???」

全は思わず考えを放棄してしまった。それ位に衝撃的だったのだ。この世界で自身の前世の名前を知っているのはるいだけだった筈なのに、と。

「な、何で……」

「ふふ、最も近い場所で見てきたからわかりますよ、全?それより、早く案内してください」

「は、はぁ……」

しかし、今の言い回しに全は既視感(デジャブ)を感じた。以前にもそうやって対応された時があった気がするのだ。

(そうだ、あの時もこうやって、彼女を自分の部屋に入れて……)

全は空いている席にミサキを連れて行き、席を引く。その席に座るミサキ。

「ありがとう。気が利くんだね」

その所作にまで既視感(デジャブ)を感じる全。そこまで考えてわかった。彼女、緋村美咲を思い出すのだ。

「?どうかしましたか、全?」

「…………あの、ご質問よろしいですか?」

「ええ、何なりと」

「…………過去に、お嬢様学校などに通っていたのですか?何か気品などが溢れているので……」

「ええ。深奥学園という学園です」

「っ…………」

やっぱりなのか?という考えが全の脳裏をよぎる。

「その考えで合ってるわ。東馬、久しぶり」

「やっぱり、なのか…………美咲、さん……」

「積もる話は後。休憩時間を教えて。校門で待ってる」

「あ、ああ。わかった。えっと……」

全はミサキに自身の休憩時間を言う。ミサキは時間を確認する。もう少しすれば全の休憩時間だ。休憩時間は大体一時間らしいので学校を回れはするだろう。

「わかったわ。それじゃメニューだけど……」

そうして、ミサキはメニューの中から紅茶とケーキを頼んだ。

それらを食していたミサキを見たクラスメイトはこう言った。「超お嬢様みたいだった……」と。









「それじ
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