第25話
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。星杯騎士団率いる十二名の”守護騎士”の一人。そして許されざる大罪人の処刑を一手に引き受けているという代行者。」
「はは、さすがやな。エステルちゃんに近寄る男の経歴くらいは徹底的に調べてるか。」
自分の正体を全て語ったヨシュアをケビンは苦笑しながら見つめていた。
「ええ………しかしあなたは罪人以外、決して危害を加えた事がない。その意味では当面は危険はないと判断したんです。」
「ふふ………なるほどな。」
「やはり……ワイスマンはあなたが?」
自分の話を聞いて苦笑しているケビンにヨシュアは真剣な表情で尋ねた。
「ああ………オレが滅した。元々、オレの任務はヤツを消すという事だけや。それ以外のことは全て仕込みと目眩ましにすぎん。君らとの協力関係も、な。」
「………わかっています。エステルが”グロリアス”に連れ去られた一件………あれも多分、あなたは最初から見越していたはずだ。」
「くく………そこまで見抜くか。そう、オレはエステルちゃんが攫われる可能性に気付きながら何の対応もせぇへんかった。彼女をエサにすることでワイスマンや、居場所の不明な君の動向を掴むつもりやった。」
ヨシュアの推測を聞いたケビンは冷たい微笑みを浮かべて頷いた。
「………そうでしょうね。それに………あの事件の後、エステルは”環”を破壊した罪により”外法”に認定されるところだったのでしょう?」
「はは、参ったわ………そこまでの情報すら手に入れていたとはな。………そうや。枢機卿をはじめとした封聖省のお偉いさん達はエステルちゃんの行動にご立腹でな。一時期はオレにエステルちゃんを消させる事も考えていてんで。………ちなみにウチの総長はエステルちゃんの行動を知った時、大笑いをして感心していたけどな。………ま、そんな話もあったけど、すぐに消えてもうた。なんでかは君ならよくわかるやろ?」
「………”剣聖”の娘であり”ブレイサーロード””ファラ・サウリン”卿……………エステルの背後にはメンフィル帝国が控えている………事ですね?」
「せや。加えてエステルちゃんは顔が知られすぎているし、エステルちゃんを守護している子達――特に”聖の守護者”や”蒼翼の水竜”、そして”黄金の百合”―――ミントちゃんの存在があったからな。」
「………なるほど。その3人は教会の中では神聖な存在だからですね。」
「ああ。”竜”っちゅうんは神聖な生物と定義されているし、特にミントちゃんは人型に変身しているから、それこそ”神の使い”と言われてもおかしくない竜や。それに”力天使”いうたら、天使の中でも中位に与する天使や。そんなオレらよりも神聖で高位な存在がエステルちゃんの行動を認めてんねんから、オレらも認めるしかないやろ?」
「………………
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