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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第112話
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みこまれた。



「……やれやれ、虫のいい話ね。」

やがてセリーヌが静寂を破って呆れた表情で溜息を吐き

「………………これ以上、父に愚行を繰り返させるわけにはいかない。父――――アルバレア公並びにアルバレア公夫人の拘束……改めてお前達に頼む。どうか協力してもらえないか?」

重々しい様子を纏って黙り込んでいたユーシスはリィン達を見つめて頭を下げた。



「あ…………」

「ユーシス……」

「―――もちろんだ。力を合わせて止めてみせよう……!」

―――こうしてリィン達はアルバレア公爵夫妻を拘束するための作戦を練る事になった。



そもそも、アルバレア公爵夫妻の拘束並びにメンフィルへの引き渡しは”戦争回避条約”にサインした時点で実行する事が義務付けられており……リィン達は第四機甲師団と鉄道憲兵隊の動きと連動する形で二人を逮捕することにした。



結果―――以下のような作戦が急ぎ立案された。まず、バリアハート北部の防衛線を第四機甲師団が攻め―――同時に鉄道憲兵隊が迂回して南部を急襲することでオーロックス砦からの増援を引き出す。



そして、その隙を突いてリィン達がカレイジャスで砦を急襲―――なるべく被害を出さない形で制圧し、アルバレア公を拘束し、その後ユーシス並びにアルフィン皇女の命令によって領邦軍を降伏させてバリアハートを制圧、バリアハートの公爵邸にいるアルバレア公夫人を拘束し、ケルディックのプリネ達に二人の身柄を引き渡し、ユーシスとアルフィン皇女によるクロイツェン州全土のメンフィル帝国への降伏宣言並びに降伏命令を行う――――そういった段取りとなった。



そんな中、ジョルジュと共に補強した機甲兵用ブレードの最終調整が行われ―――さっそく今回の作戦に投入し、実戦データを取る事になった。



そして翌日―――作戦を決行する日がやって来た。
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