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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第110話
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が、彼ら正規軍の復興を断る事はメンフィルの為でもあり、彼らの為でもあるのです。」

「え………それは一体どういう事なのですか?」

サフィナの答えに呆けたエリスは戸惑いの表情で尋ねた。



「……彼らがケルディックの復興をする事でエレボニア帝国に怒りを抱いているケルディックの民達もそうですが、いつまで経っても終結しない内戦に怒りや不安を抱いている難民達が彼らに理不尽な暴力を振るう可能性も考えられます。彼らの暴力に対し、正規軍は自分達の立場を考えると抵抗する事もできず、彼らの怒りが収まるまで暴力を受け続けるしかありません。民達が罪を犯さない為にも……そして正規軍が理不尽な暴力を受けない為にも彼らの復興を断ったのです。後はクレア大尉……でしたか。鉄道憲兵隊には彼女を始めとした女性の軍人もいるのですから、最悪彼女達はケルディックの民達や難民達によって強姦される可能性も十分に考えられます。皇族の一人として……そして同じ女性としてそのような暴挙を防ぐためにも彼らの申し出を断ったのです。」

「!!それは…………」

「確かにその可能性はあるだろうね〜。」

「ん……自分達の町を滅茶苦茶にしたアルバレア公――――エレボニア帝国に市民達が怒りを抱いていない訳がないし。」

「…………くっ…………」

「……………………」

サフィナの説明を聞いて目を見開いたリィンは血相を変え、ミリアムの言葉にフィーは頷き、ユーシスは唇を噛みしめて身体を震わせ、サラ教官は重々しい様子を纏って黙り込んでいた。



「……彼ら正規軍ができるのは落ちる所まで落ちたエレボニア帝国の信頼を一秒でも速く取り戻す為にもまずは内戦を終結させる事でしょうね。それでは私は仕事がありますので失礼します。」

そしてサフィナはリィン達から去って行き

「……エレボニア帝国がメンフィル帝国の信頼を取り戻すのに一体どれほどの時間がかかるのでしょう……?」

「んー、メンフィルはリベール程寛容じゃないと思うから最低でも10年以上……下手したら数十年以上はかかるかもね〜。」

「……そうね。信頼は落ちるのは一瞬だけど、回復するには莫大な時間がかかるでしょうしね……」

「……………………」

エリスの疑問にそれぞれ答えたミリアムとサラ教官の言葉を聞いたユーシスは辛そうな表情で黙り込んだ。その後リィン達がカレイジャスに戻る為に仮説空港の近くまで来るとある人物が仮説空港から現れた。



「――――リィン!」

「はあはあ……おとんやおかんは……トランはどこや!?」

「ベッキー……」

「艦で待ってるよう言っておいたでしょう?」

カレイジャスの船員となった一年の平民の士官学院生―――ベッキーの必死の表情を見たリィンは複雑そ
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